「愛情=お金でしょ!」という女性がもらした悲しいホンネとは…?
あなたはどのようなときに、恋人から「愛されているな」と実感できますか?
「言葉で示してくれたとき」
「スキンシップをしているとき」
「気持ちが通じ合えたなとおもえたとき」
人の数ほど答えもあるでしょう。ただ、中には「相手が自分にどれだけお金をかけてくれたか。それが愛情だと思ってしまう」というケースもあるそうです。

「愛情は、かけてくれる金額に比例するとずっと思っていた」と語るのは、都内で働く三崎結衣さん(仮名・27歳)。
たしかに、恋人からのプレゼントや旅行、豪華なデートなどはうれしいものですが、「自分にかけてくれる金額=愛情」と直結してしまうのは、かなり極論のような気がします。
「これを言うと『金にがめつい女』と思われそうですが、今までは大切な人が自分のことを思ってお金を使ってくれることに愛情を感じていました。わたしは元々自分に自信がなかったり、自己肯定感はすごく低い。正直かなりネガティブな性格です」
お金=愛情というからには、さぞ見た目も派手で金遣いも荒い女性なのかと思いきや……三崎さんの服装や持ち物は至ってシンプル。化粧もどちらかというと薄化粧で、受け答えも謙虚で丁寧。
今回、喫茶店で話を聞いたのですが、最後に「私が払います」と伝票を奪い合いになるくらいで、がめつさや強欲さなど微塵(みじん)も感じません。
一体、なぜそれほどまでにお金に執着するのでしょうか。
「思い当たるのは子どもの頃の体験です。私は三姉妹で上に姉が二人います。長女は頭の回転が早くて要領がいい人、二番目の姉は運動神経がよくて誰とでも仲良くなれる人。私は何をやってもノロくて、よく両親から冗談で『全部お姉ちゃんたちに(いいところを)吸い取られちゃったねえ(笑)』と言われていました。
私にできることを認めてくれるより、なんでも姉たちと比べられて“できないこと”を責められる。親は冗談のつもりでも、嫌みを言われるたびに、どんどん心臓に針を刺されていくように締め付けられていたのを覚えています」
競争心をあおって成長させるのも一つのやり方かもしれませんが、それがうまくいくとは限りませんよね。三崎さんの心は次第に閉ざされていきます。
「一番上の姉は高校の進学校の受験をしたり、二番目の姉は硬式テニスでインターハイに出場したりと、なにかと親がつきっきりになったんです。夜食を作ったり相談に乗ったり、予選の試合を観戦しにいったり。
その間小学校高学年だった私はごはんを食べるのも、授業参観も、休みの日も一人で過ごすことが圧倒的に増えました。両親は私を嫌いとかではなく、構うほどの余裕がなかったのだと思います。とくに得意なことも自慢できることもないので、『ああ、じゃあこの子は後回しでいっか』くらいの感覚だったのかもしれません」
だからといって、それが子どもに寂しい思いをさせていい理由にはならないのでは……。
「実は、あまり寂しいという感覚はないんです。構ってもらえないことはもう当たり前だったので、『これが普通なんだ』と思っていました。赤ちゃんの頃からのアルバムが、長女→次女→末っ子になればなるほど薄くなっていくのが当たり前のように(笑)。最初から一人だと、孤独は感じないんですよ」

「愛情はお金ではかれる」という女性の葛藤
なんでもおさがり、親からの愛情に飢えていた子ども時代
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