夫婦愛の強さが十分実感できたところで、メールで質問してみました。最近、偽の愛妻家のニュースが報じられましたが、本物と偽物の愛妻家の違いはどこにあるのでしょ?? と伺うと……

「そもそも愛妻家という言葉に以前から疑問がありました。
妻は愛して当たり前の事なのでいちいち言葉にして表す意味があるのかと。愛妻家と言われてヘラヘラしたり、僕は奥さんにこのような事をしてあげているんですよ!と声高に発する人たちとは同じにして欲しくないです。極論ですが、もし愛妻家という言葉があったとしても、それが分かるのは仲良しのまま死ぬ時ではないかな?と。ある瞬間だけ切り取って愛妻家などとは僕には言えないです」と、真摯なお答えが。
「愛妻家男子」なんて軽々しくカテゴリーに入れて失礼いたしました。おっしゃる通り、死ぬ時に走馬灯とともに自分の愛妻家度がジャッジされるのかもしれません。

写真はイメージです。
ちなみに早瀬さん夫妻は、死が2人を分かつことがあったら、どちらかの意識をデータ化してアップロードし、ロボットの形で永遠に一緒にいることを計画しているそうです。また、どちらか先に死んだら、ほほ肉を食べる約束をしているとか。ほほ肉はどうやって召し上がる予定なのでしょう?
「
串ですかね。塩で頂きます」と、淡々と答えた早瀬さん。先に死んだ方が生きている方のほほ肉を食べる、ゾンビパターンもありかもしれません。これから、愛妻家を自称する人がいたら「配偶者のほほ肉を食べられますか?」と問いたいです。食べたいくらいの愛情を、老後も持ち続けてこそ本物です。他人がひくほどの夫婦愛を見せることで、ますます近寄りがたくなって、浮気の心配がなくなり、2人の世界は永遠に守られることでしょう……。
<文・イラスト/辛酸なめ子>