みそ汁にはオイルを。美と免疫力を手に入れる、最強の食事レッスン
1回目の緊急事態宣言が出されてから、1年3ケ月たった今も、一向におさまらないコロナ禍。体調に気をつかう日々が長く続いて、かえって疲れが溜まっている人も多いのではないでしょうか。
そんな時にぜひ実践して欲しいのが「免疫力を上げる」食生活です。
「健康的な食生活」というとつい栄養サプリに頼ってしまいがちです。しかし、その姿勢はかえって逆効果、と語るのは、ミス・ユニバース・ジャパン公式コンサルタントとしてファイナリストたちに「美しくなる食生活」を伝授した経験を持ち、今年に入って『最強でエレガントな免疫を作る100のレッスン』(幻冬舎)を出版したエリカ・アンギャルさん。
健康と美を実現するのに「魔法」はないと語るエリカさんに、免疫力を上げる食べ方や心掛けについてお話を聞きました。

――免疫力を高める食べ物にはどのようなものがありますか?
エリカ・アンギャルさん(以下、エリカ):健康を実現するのに「これを食べれば大丈夫」という魔法のような食品はありません。まずはバランスよく食べることが大切です。
また、西洋医学の父と呼ばれるヒポクラテスの「すべての病気は腸から始まる」という言葉にあるように、腸内環境を整える食べ方が重要です。免疫細胞の約70%は腸にあるといわれていますが、免疫細胞が適切に機能するために欠かせない100兆もの腸内細菌は、食物繊維を食べて生きています。なので、食物繊維を積極的に摂るようにしてください。
そして、発酵食品も重要です。発酵食品は大腸の腸内細菌の働きを助けます。腸内細菌が送る信号で免疫細胞は最適化され、感染症を予防することができるんですね。
また、鮭、鰤(ぶり)、鯖(さば)、鰯(いわし)などビタミンDが豊富な魚を食べることも必要です。これらの魚はビタミンDだけではなく、オメガ3脂肪酸が豊富です。また、コエンザイムQ10、セレンなど素晴らしい栄養素も入っています。
これらの魚を摂取しているフィンランド、スウェーデン、ノルウェ―などの北欧の国は新型コロナウイルスによる死亡率が低いというデータがあります。なので、魚を週に4回は食べることを心掛けてください。生でもソテーでもグリルでも蒸してもいいです。フライにしてしまうと、血液をサラサラにするEPA(エイコサペンタエン酸)と神経の発達を助けるDHA(ドコサヘキサエン酸)が減ってしまうので避けましょう。
――日本食は免疫力を高めるのに最も適していると聞きました。
エリカ:日本食は、発酵食品の他、ビタミンD、オメガ3脂肪酸を多く含む魚、ミネラルを含む海藻の他、白血球の一種であるマクロファージを活性化させる椎茸、β-Dグルカンと呼ばれる多糖類が特に豊富な舞茸などのキノコ類、血中コレステロールを低下させるカテキンなどのポリフェノールの入ったお茶などをふんだんに取り入れています。品数も豊富ですし、日本食は世界の中で一番免疫力を高めると言っていいと思います。
それに加えて、抗酸化・抗炎症作用が強いエキストラバージンオリーブオイルやアーモンドやクルミなどのナッツ類、レンズマメやひよこ豆などの豆類、オレガノ、バジル、パセリなどのハーブ類、ブルーベリーザクロなど地中海沿岸の食材をふんだんに使えば、免疫力を高めるための完璧な食事が完成できるでしょう。
オリーブオイルと醤油やみそとの相性は抜群なので、お味噌汁にオリーブオイルをスプーン1杯垂らしていただくなどするところからトライしてみてください。


免疫力UPのカギは腸内環境

エリカ・アンギャルさん
和食+地中海の食材で、最強の食事になる
