Beauty

みそ汁にはオイルを。美と免疫力を手に入れる、最強の食事レッスン

発酵食品や舞茸を食べましょう

――新型コロナウィルス感染症による日本人の死亡率が低い理由とされた、IgAという抗体(分泌型免疫グロブリン/S-IgA)が注目されています。 発酵食品エリカ:IgAは、唾液などに含まれる免疫物質で、侵入してきた病原体と結びつくことで病原体が粘膜に付着するのを防いでくれます。つまり、体内の粘膜にIgAがたくさん存在していれば、病原体は粘膜の奥に進めず、結果として感染症にかかりません。  IgAは、納豆、味噌、漬物、ヨーグルトなどの発酵食品や、ベータグルガンが豊富な舞茸にも含まれていますので、これらの食物を積極的に摂取してください。

スマホの電源を切って自分と向き合って

――自宅にいる時間が増えた今、健康と美のために必要なことはどのようなことだと思いますか。 エリカ・アンギャルさんエリカ:まず、食生活については、栄養サプリやダイエットフードに頼らず、簡単でいいので手作りを心掛けて欲しいです。食料を吟味するのにお金は掛かりません。余計なものが一切入っていないものを作ることは自分に対する投資だと思ってやってみてください。  それから、デジタルデトックスをお勧めします。日曜日の午後、夜の何時から何時まで、など時間を区切って携帯の電源のスイッチをオフにしてみてください。携帯でネット情報を見ていると時間が無限に過ぎていきますが、その分自分と向き合う時間は少なくなってしまうことに気付きましょう。  特にSNSはコミュニケーションツールとして優れていますが、強い中毒性があります。ハーバード大学など多くの研究では、SNSを見ている時と違法薬物を摂取している時、ギャンブルをしている時、砂糖を摂取している時を比較すると、すべて同じ場所が反応を示すことが明らかになっています。  やりがいのあることを成し遂げた時にドーパミンが出るので、「いいね!」「シェア」などを受け取った時にはドーパミンのラッシュ状態になりますが、それは心を落ち着かせるものではありません。また、人と比べ過ぎることによって、自己肯定感が下がってしまい、ホルモンバランスにも影響が出ます。  コロナ禍を機に、デジタルデトックスをして、自分の食生活を見直し、自分の人生や時間を大切にするきっかけにして欲しいと思っています。 【エリカ・アンギャル】 1969年オーストラリア生まれ。シドニー工科大学卒業、健康科学学士。ネイチャーケアカレッジ卒業(栄養学)。オーストラリアで医師とともに、アレルギーや自己免疫疾患、生活習慣病や、肌コンディションに悩む患者の治療に従事する。2004年から8年間、ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタント。著書多数、最新刊は『最強でエレガントな免疫を作る100のレッスン』(幻冬舎)。 【他の記事を読む】⇒特集「美腸ですべてうまくいく」の一覧はこちらへどうぞ <取材・文/熊野雅恵 インタビュー撮影/林紘輝>
熊野雅恵
ライター、合同会社インディペンデントフィルム代表社員。阪南大学経済学部非常勤講師、行政書士。早稲田大学法学部卒業。行政書士としてクリエイターや起業家のサポートをする傍ら、映画、電子書籍製作にも従事。
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