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モデル牧野紗弥が気づいた“妻の苦しさ”の正体。ジェンダー問題だったんだ!|Vol.2

子どもたちとも時間をかけて、考えを共有している

「夫から親権の問題をクリアにしないと夫婦別姓は難しいと言われたことで、改めて、子どもたちにも時間をかけてしっかりと私たちの考えを伝えていくことになりました。最初は子どもたちも“離婚”という言葉に不安な気持ちがあったようですが、時間をかけて『離婚しても、生活や家族としての繋がりは今となにも変わらない』ということを伝えていったら、だんだんと理解してくれるようになりました。  それと同時に、共同親権となるべく近いかたちにできるよう、事実婚に関する契約書を作成し始めました。主に子どもとどう接するかという部分を重視していて、共同親権が制度としてない変わりに、契約書でカバーするイメージです」 牧野紗弥さん 牧野さんは話し合いを続ける中で、日本に夫婦別姓制度がないことだけでなく、離婚後の共同親権制度がないこともまた困難だと痛感しているといいます。 「家族というのは苗字での繋がりではなく、本来は個と個の繋がりのはずです。そうした意見には夫も賛同してくれているのですが、現実問題として夫婦別姓と共同親権が両立できないことはクリアしなくてはなりません。離婚後の共同親権が認められないことが、こんなにも選択肢を狭めることなんだと肌で感じているところです」  法務省は昨年、離婚後の親権や子の養育の法制度について海外を調査した報告書を公表しました。調査した24カ国中22カ国が離婚後の共同親権を法的に認めており、日本のように離婚後に単独親権しか認められていない国は、インドとトルコの2カ国でした。  共同親権が認められている背景は各国ごとに異なります。しかしジェンダーの問題と合わせて、こうした子どもを育てる環境についても、柔軟な法整備が必要なのかもしれません。 参考 法務省HP「父母の離婚後の子の養育に関する海外法制調査結果の公表について」 【次の記事】⇒VERYモデル牧野紗弥、ペーパー離婚を家族で語る。子どもたちの反応は 【シリーズ全記事】⇒「牧野紗弥さんと考える“平等な夫婦の形”」他の回はこちら[1][2][3【牧野紗弥(まきの・さや)】 『VERY』『Domani』などのファッション誌や広告で活躍するモデル。1984年生まれ。3児の子育てと仕事の両立に励む等身大の姿が、女性たちの共感を呼ぶ。Instagram:@makinosaya <取材・文/おおしまりえ>
おおしまりえ
水商売やプロ雀士、素人モデルなどで、のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。Twitter:@utena0518
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