モデル牧野紗弥が気づいた“妻の苦しさ”の正体。ジェンダー問題だったんだ!|Vol.2
自分たちらしい平等のため、夫婦別姓に向けた歩み
「今回夫に夫婦別姓を相談するにあたり、事前に自分で調べたり、弁護士さんに相談したりしたうえで臨みました。現状、日本では夫婦別姓制度はなく、別姓にするにはペーパー離婚(書類上の離婚)をして事実婚関係にするしか方法がありません。その場合、法的な権利はどうなるのか、問題点はどこにあるのか、また子どもの問題についても事前に弁護士さんへ確認を取りました」
弁護士の回答は、事実婚になっても、親権問題と財産分与における妻の権利がなくなる以外は今と変わらないという内容だったそうです。また、仮に子どもが戸籍上“牧野”姓に変わっても、旧姓(夫姓)を学校で使用することは問題なく、保険証も夫の扶養内であれば問題ないと回答がありました。
「親権」も大切な問題であり、壁のひとつ
筆者は過去に別の取材で、事実婚について当事者に話を聞いたことがあります。その際、事実婚を選択していても、子どもが生まれた場合は法律婚に切り替えるカップルも多いことを知りました。
理由は、子どもの心理面や生育環境への配慮といった側面も大きいのですが、そもそも事実婚で出産した場合、原則は母親の単独親権となるということも関係しているといいます。こうした日本の法制度も、牧野さんたちの夫婦別姓という選択の前に立ちはだかっている壁の一つと言えるでしょう。
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