「不仲から和解」のストーリーはバラエティ再生のカギ?
もしかしたら、本人にとっては現在、もはや因縁でも何もなく、この対立構造に戸惑っている状態なのかもしれません。過去のトラブルも、実は軽く苦言を呈した程度だったり、何もなかったことなども考えられます。
しかし、両者の存在が大きくなりすぎた結果、業界関係者や周囲の芸人の要らぬ忖度(そんたく)も働いて、いまだに芸能界を巻き込んで誰も触れられない泥沼にはまっているような状態なのです。
ただ、お笑い界の現役巨頭ふたりが冷戦状態でピりついていた方が、緊張感があっていいのでは?という意見もあります。

DVD「松本人志のコント MHK 通常版」
松本さん本人も番組内で言及していた通り、『ラフ&ミュージック』第一夜は「松本・太田夢の共演」で番組を最後まで引っ張っていました。
賛否はありましたが、その予告が肩透かしではなく、両者同じテーブルに並び、目を合わせて会話したり共に大暴れしている様は、何時間も待つ価値を感じるものでした。笑いはもちろんの事、スリルと共に感動、そして平和な気持ちになったのは言うまでもありません。
そこで思い出されるのは、2019年11月に放映された『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)の
アンタッチャブル復活回。

DVD「お笑いTYPHOON !アンタッチャブル ~できませんはいいません~」
柴田さんの女性問題などをきっかけに約10年共演がなかったアンタッチャブルが、サプライズで復活を果たした様子が放映されたこの回は、SNSのトレンドに入ったことはもちろん、2019年12月度ギャラクシー月間賞を受賞。芸人仲間からの反響も大きく、語り継がれる神回として今もなお多くの人の記憶に残っています。
当人たちが十分納得し、望んでいることであれば、
“和解”や“雪どけ”というキーワードは、実は今、一番バラエティで注目を集めるキーワードなのかもしれません。