
そして、なんといっても「金魚妻」の注目ポイントは、DV夫・卓弥を演じる安藤政信。
毎回不穏な登場をし、何かと物語に絡(から)んできます。
篠原涼子をフルスイングで殴る安藤政信。他人の会話に突然入ってきて、意味ありげにフッと笑う安藤政信。エレベーターが閉まる寸前まで鬼の形相で追いかけてくる安藤政信。いきなり大号泣する安藤政信。どれも怖すぎる。
映画『キッズ・リターン』で「俺たちもう終わっちゃったのかな」と言っていた初々しい青年が、こんな名優になるとは。卓弥が登場するだけで「出、出た〜!」と盛り上がれます。
個人的には、「頭痛妻」のエピソードがかなりオススメ。タワマンに住む生真面目な奥様(松本若菜)と無精髭(ぶしょうひげ)を生やした肉体労働者の男(ちなみに、原作ではホームレスの男)が、お互いの体を求め合うというこれまた色っぽいお話です。
日焼けした作業服の男・馬場を演じるのは、眞島秀和。さすが「色気が凄い俳優ランキング」に名前が挙がるだけあって、ベッドシーンは生唾もの。よくぞこの役にこの俳優さんをあててくださいました。最後のオチも意外で楽しめます。

キュンとする濡れ場が盛りだくさんの「金魚妻」。女同士の飲み会で、お互いに一番濡れた場面を発表し合ったら楽しいかもしれません。酒の肴に「金魚妻」はいかがでしょうか。
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※ベーシックプラン 2022年2月21日現在
<文/藍川じゅん>
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80年生。フリーライター。ハンドルネームは
永田王。著作に『女の性欲解消日記』(eロマンス新書)など。