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塾講師に誘われ「秘密のお楽しみ会」へ、大人になった今も癒えぬトラウマ

ケータイもない時代、ヤバイ場所から脱出

 明らかにヤバイ場所に来てしまった、と気づき、とにかくここにいてはマズイと、友人と2人で脱出することにしたそうです。 ケータイもない時代、ヤバイ場所から脱出「誰もいない間に逃げなくちゃと思いました。友人と目配せして、そろりそろりと玄関まで行って、靴を履いたらダッシュで逃げました。誰も追っては来なかったようですが、あのままあの場所にいたら…と思うと恐ろしいです」  ケータイもない時代。電柱に書かれた住所を頼りに、人に聞きながら駅までたどり着き、なんとか地元の駅に到着した川名さんたち。憧れの講師からひどい仕打ちを受けてショックを受けた川名さんは、家に帰って号泣し、しばらく立ち直れなかったそうです。

あまりのショックでトラウマに

「もちろんすぐに予備校は辞め、それ以降S先生とは連絡を取っていません。いま思えば、予備校に告発することもできたのですが、当時はあまりのショックでそんなことも思いつかず、泣き寝入りでした。今なら絶対にSNSで告発して、S先生の息の根を止めるでしょうね」  川名さんにとって、この事件は今でも忘れられず、新興宗教がらみの事件を耳にすると、とてつもなく憎しみが湧き上がってくるようになってしまったそうです。 「憧れのS先生に近づけて舞い上がってましたが、それでもやっぱり、生徒であり、高校生のわたしと友人を無責任に宗教の勧誘場所に連れ込んだのは許せません。金銭を取られなくとも、こうやって人を騙して勧誘するなど、やり口がひどいと思います。強引な勧誘のある宗教は、しっかり取り締まってほしいです」  川名さんの心の傷は、いまも癒えていないようです。 ―シリーズ「あなたのまわりの“告発”」― 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ 【あなたの体験談を募集しています!】⇒心がほっこりした「ちょっといい話」、ありえない!「びっくりした話」「ムカついた話」、人生最悪の恋愛を募集中!(採用時に謝礼あり)ご応募はここをクリック <文/塩辛いか乃>
塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako 連載「乳がんドタバタ日記」Kindleで発売中!
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