大人が友達に「言わない方がいい言葉」とは。“親友”を作るとシンドくなる
【BARのマスターに聞く! 第7回】
こんにちは、コラムニストのおおしまりえです。
長年の友達は大切にしたいけど、急に向こうが「ずっと変わらないでいてね」みたいな重たい空気を醸し出してきたら、皆さんどうしますか? 友達関係はステイタスの変化によって切れたり再び繋がったりするといいますが、ステイタスが変わらないからこそ、ちょっと“腐れ縁”に近くなるケースもあります。
前回記事から続き、渋谷のワインバー「BAR BOSSA(バールボッサ)」店主で『大人の条件 さまよえるオトナたちへ』(産業編集センター刊)などの著書をもつ作家の林伸次さんと、大人からの友達関係について考えます。
おおしまりえ(以下、おおしま):長年の友達って大事にしたいと思う反面、急に重たくなるケースって女性同士だと一定数あるように思います。例えば「このまま独身だったら一緒にシェアハウスに住もうね」みたいな半分“夢物語”的なものから、「お互い抜け駆け禁止だよ!」みたいな、ちょっと重すぎる言葉まで色々あります。
私個人で言えば、その昔「ずっと変わらないでいてね」と、褒め言葉の中に小さな呪いがこもった言葉をもらったことがあります。こういう友情と重さが混ざった言葉って、どう受け止めていったらいいんでしょうか。
林伸次(以下、林):僕は以前の記事でもお伝えしましたが「人間関係は流動的である」と思っています。相手を縛るような言葉は、まず言わないようにした方が良いと思います。もちろん言葉にはそれくらい好きっていう気持ちが込められているんでしょうが、だからといって変な約束を取り付ける必要はありません。
また言われた側であれば、ポジティブな部分だけを受け止めたら良いんじゃないでしょうか。
おおしま:受け手は、「一緒にシェアハウスに住みたいって思えるくらい、私のこと大事に思ってくれてるんだね、ありがとう!」ってところで止めておくんですね。
林:それで良いと思います。「この人は親友だから」みたいに決めると、親友なら一番に誘わなきゃとか、あれも報告しなきゃって感じで、自分自身が苦しくなります。そういう時、逆に相手が自分を誘わず別の人と遊びに行っていた、みたいなことがあると結構落ち込みますよね。
だから相手の期待や一方的な約束に答えるのではなく、その時々の最善の付き合いをするのが一番楽だと思います。
おおしま:その上で「もうあの子はいいや」って自分が思われたとしても、それは人間関係の流動性が働いただけだから仕方ないということですね。
友達が少ない人ほど、やっぱり1人の友達に固執(こしつ)しがちな気もします。そうならないためにも、意識的に色んな人との関わりを持てるような生き方をしていけたらいいんでしょうね。
長年の友達が「重い」その時どうする?
「この人は親友」と決めると苦しくなることも
