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「母の再婚相手を殺したかった…」10年間の性的虐待被害を描いたワケ<漫画>/2022人気記事BEST5

隠れた性的虐待の被害者がいることを知ってほしい

――『母の再婚相手を殺したかった』では性的虐待を受けた経験が描かれています。書籍として多くの人に読まれることに対して抵抗はなかったですか? 魚田コットンさん(以下、魚田):性的虐待に関する漫画を初めて掲載したのは私のブログ(『甘辛めもりぃず』)だったのですが、そのときから「いつか書籍化されるといいな」と思っていたので抵抗はありませんでした。  ブログで発表したときに、同じような経験をした方からたくさんのメッセージをいただいて共感してもらえたり、「漫画を読んで希望が持てました」とコメントをくれる方もいました。もし本になったら、そう思ってくれる人がもっと増えるんじゃないかなと思いました。  性的虐待の被害者は被害を隠すことが多いので「見えない虐待」になりやすいところがあります。そのため、特に男性は「性的虐待なんて、めったにあることじゃないでしょ」と思っている人も多いと思います。この漫画が、性的虐待されている子どもが実はたくさんいることを知ってもらうために役立ったらいいなと思います。

「やっぱり描けない」と、やめたことも

――性的虐待についてブログに描くきっかけは何だったのでしょうか? 魚田:性的虐待について描く前に、私の実父の話を描いたんです。(『生き別れの父から突然連絡が来た話。』)。読者が私の過去の話に興味を持ってくれるのか、まずはジャブを入れてみようと思ったので。そうしたらたくさんの反響があったので、「このタイミングじゃないか」と思って継父の話を描き始めました。 ――執筆中に辛くなることはありましたか? 魚田:ブログで本格的に描き始める前にも一度描こうとしたことがあったのですが、そのときは辛くて「やっぱり描けない」と思ってやめたことがありました。そのときから「いつか描ける気持ちになったらやろう」と思っていたので、今回は「やっとそのときがきた」と思って執筆していました。
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