――そうなると、今後の『イケメン』シリーズはどうなっていくのでしょうか?
竹内「ほぼ買い物になるんじゃないですかね(笑)。それと今後はリアルに家族の問題が出てくると思います。これまでもペットが死んだり、おじいちゃんおばあちゃんが亡くなったりしていて、そうなると次は両親かな、とか。あとは病気とか怪我とか」

竹内佐千子「もう楽しいことしかしたくないから、イケメンに会いに行った。」ぶんか社
――作品がエッセイだからこそ直面する現実問題ですね。
竹内「40代ってすごく大変。ずーっと細い平均台を歩いているような。難しい年齢なんだと思います。そろそろ40代の今だけでなく、近い将来の50代に向けても考えていかないと。最近、10代のアイドルが『50年後もみんなで歌って踊っていたいな』ってファンに向けて言ってるのを見たんですが、その場にいる3割が『50年後にもう自分たちはいない』って思ってただろうな、と(笑)」
――年の離れた推しだとそうなってきちゃいますよね。
竹内「若い子を推すことにセクハラみを感じるようになってしまったのも大きな変化です。そんな悪いこと本当にしてるわけじゃないけど、若いイケメンに何を話せばいいのかはわからくなったのは確かです」
――わかります。若い女の子みたいに「イエーイ」ってノリでいけてしまえばどんなにラクか。
竹内「40代って推し活するには微妙な年代なんですよ。ギリ年下に恋愛感情がありそうと思われちゃう。でも、30代の時の方よりはガチ恋と勘違いされることは無くなったかな。そう思うと、50代60代はさらに若い子を推しやすくなるのでは?!その頃に良い推しがいれば一番いいんですけどね」

竹内佐千子「ブラブラ珍所~イケメンに会いたくて~」ぶんか社
――竹内さんの今後の目標は?
竹内「まさに健康……無理をしないことでしょうか。私は激情型なので興奮すると勢いで色んなことをやっちゃうので、騒がず落ち着いて真面目に、慎ましやかに生きていきたいです。そして年上の推しよりも長生きをしなければ(笑)。
あと、真面目な話をすると、これからもちゃんと漫画は描いていきたいですね。私はのろーくのろーく仕事をする人なのですが、自分自身としてはもっと描きたいと思っています」
――ありがとうございました!
(C)竹内佐千子/ぶんか社
<取材・文/もちづき千代子>
もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:
@kyan__tama