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夫のDVから逃げ続けたら「夫が死んでしまった」。私のせいなの?40歳女性の苦悩

馬場ふみか演じる専業主婦が、モラハラ夫を社会的に抹殺しようと計画するドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』(テレビ東京系、火曜深夜0時30分~)。話題のドラマを、夫婦関係について著書多数の亀山早苗さんが読み解きます(以下、亀山さんの寄稿)。
ドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』

ドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』(画像はリリースより、以下同)

【前回記事】⇒出産の直後、病室に“夫の浮気相手”がやってきて…「最低のセリフ」に復讐を決意した

夫から逃げ、暴言のない日々に「心」を取り戻していく

ドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』の第7話は、奥田茜(馬場ふみか)が夫の姉・和美(森カンナ)の家に転がり込むところから始まる。 「本当の姉だと思って頼って」と言ってくれた義姉に、茜は徐々に心を開いていく。一方で、義姉には何か大きな秘密がある様子。 この7話で印象に残ったのは、茜が暴言を吐かれたりせず、義姉のもとで穏やかな日々を暮らしつつ散歩をしているシーンだ。子連れの若い夫婦の幸せそうな様子を見て、自分と夫との間にも、ゆったりと幸福な時間があったことを思い出す。 暴言を吐かれない日々は茜に「心」を取り戻させたが、一方で誰も彼もが忙しそうに動き回る日常の中で、自分だけがひとりポツンと取り残された気持ちにも陥っていたのではないだろうか。
茜が作った料理を、和美はおいしいと大絶賛、「天才」とまで言ってくれる。夫には褒められたこともなかった、見向きもされなかったのに食べて感激してくれる人がいる。夫婦の歯車はどこで食い違っていったのだろう。 「仮面さん」の謎はまだ解けないし、茜の復讐はまだ残っている。彼女は復讐を遂げることができるのか、そこまでひとりの人間を追いつめることは可能なのだろうか。

夫のDVから逃げまくった、40歳女性の実話

実際に夫のDVから逃げまくって、今、複雑な気持ちを抱えている女性がいる。キミコさん(仮名・40歳)が、結婚したのは32歳のとき。5歳年上の夫は結婚後、半年ほどでいきなり「会社を辞めてきた」と言った。 「その日、私は病院に行って妊娠が確定したばかり。夫が帰ってきたら報告しようとウキウキしていたら、帰宅した夫から爆弾発言で、妊娠したと言い損なってしまいました」 以前から、夫は社内の人間関係で悩んだり苦しんだりしていたようだ。だがキミコさんはいっさい聞いていなかった。もっと早く打ち明けてくれれば、何か対応できたかもしれないのにと彼女は夫に言った。 DV「私は別の会社の人事部にいるんです。だからそういう話もちらほらと聞くし、ときには相談に乗ることもある。でもそう言ったら、夫に突然、平手打ちされた。『おまえに何がわかるんだよ』って。いつも穏やかな人で、1年半ほどつきあっている間も声を荒げたこともなかったから、本当にびっくりしました。夫もハッとしたようで『ごめん』と言うなり、外に出て行ってしまいました」
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暴力はエスカレートしていくばかりだった
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