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来日中のウィーン少年合唱団、天使たちの意外な“将来の夢”にポテンシャルを感じた|辛酸なめ子

少年たちの将来の夢とは?

 パンフレットには、少年たちのポテンシャルが感じられるQ&Aコーナーも。 「将来の夢を聞かせてください」という質問の答えを見ると「プロのピアニストになりたいです」「歌手になるのが夢です」という子もいますが、「弁護士になりたいです」「医師になって病気を治したいです」「絶対に建築家になりたいです」「経済学の先生になりたいです」「ビジネスマンとして成功したいです」「宇宙飛行士になりたいです」など、無限の可能性と知性と意識の高さを感じられました。将来の夢はユーチューバーとか言ってる子はいませんでした。
「宇宙飛行士になりたい」という子が3人もいて、世界の次は宇宙が視野に入ってくるのかもしれません。音楽の道に進むのは約3分の1で、あとは趣味として音楽をたしなむ人が多いそうです。ウィーン少年合唱団のOBが入れる合唱団があるとのこと。少年の瞳をしたおじさま方の合唱団も素敵です。

ぜひ最前列で、歌声とともに飛び交うDNAを吸収したい

 会場でリアルな質疑応答の時間になり、日本人の団員に「学校ではどんな言葉でコミュニケーションしますか?」という質問がされたのですが「学校ではドイツ語で、日本の家族とは日本語で話します。僕は英語を話すのが好きなので普段は英語で話しています」と、ポテンシャルが高すぎる答えが。  こんな彼らが同じ空間で歌を歌ってくれると思うとありがたく、ただ音楽を聴かせてくれるだけでなく、生き方においても啓蒙(けいもう)してもらえそうです。最近、空気中から人のDNAを採取して検証できる、というニュースを見ましたが、ウィーン少年合唱団のコンサートでは、ぜひ最前列で、歌声とともに飛び交うDNAを吸収したいところです。 撮影/辛酸なめ子 ウィーン少年合唱団 記者会見では、ヨーゼフ・シュトラウスの「ポルカ・フランセーズ」と、日本の「ふるさと」の2曲が披露されました。  魂を浄化し、頭頂部のチャクラを開き、松果体(しょうかたい 脳にある小さな内分泌器)を活性化させてくれるような天使のハーモニー。ポルカは細胞が踊りだしそうでしたが、ふるさとも、聴く人それぞれのふるさとの思い出が瞬時に浄化されそうでした。少年たちが歌う「水は清き~」というフレーズで、透明度が高い川のビジョンが見えました。ドイツ語なまりのふるさとも新鮮です。
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過去のコンサートでは、もらい泣きするお客も
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