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来日中のウィーン少年合唱団、天使たちの意外な“将来の夢”にポテンシャルを感じた|辛酸なめ子

過去のコンサートでは、もらい泣きするお客も

 今回のコンサートはブログラムがAとBにわかれていて、Bはどちらかというと正統派、Aはインドの宗教歌やニュージーランドの労働歌が入っていたりしてマニアックです。
 過去に何度かコンサートを拝見した記憶だと、ウィーン少年合唱団は見せ方がうまくて、フォーメーションを変えたり、衣装チェンジがあったり、体でリズムを取ったり、お互いの帽子をかぶせ合ったりなど、素敵な演出の数々が。  ある年などは、女性アイドルグループのように、入団4年目の少年数人の卒業が発表され、少年たちの涙にもらい泣きするお客さんがいたくらいでした。

天皇、皇后両陛下と愛子様がコンサートをご鑑賞

 コロナ禍でずっと海外公演ができなかったぶん、4年ぶりのコンサートは萌えと感動のボルテージがすごいことになりそうです。  ちなみに5月4日には、天皇、皇后両陛下と愛子様がコンサートをご鑑賞。パンフのQ&Aコーナーで「日本のイメージ」を聞かれて「天皇陛下」と答えている子が何人かいて、さすがもと宮廷合唱団。やんごとなき身分の方と相性が良いようです。
 才能と品格を兼ね備えた天使たち。地球の未来は彼らがいれば安心なので、祈るような気持ちで応援していきたいです。 <文・イラスト・写真/辛酸なめ子>
辛酸なめ子
東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著書は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。
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