「何より『母が亡くなった後はどう生きたらいいかわからない』というのは、自分の人生にいまだ受身的であり、お互いに依存し合っている関係に気づいていないのです。だからまずは“母親との共依存関係”に気がつくこと、
『母親はこう言っているけど、自分は“どう生きていきたいか?”』と考えていくことだと思います。
親子共依存だけでの問題ではないですが、同居をして経済的に支え合っていても、精神的な自立をしていれば問題はありません。年齢に応じて親離れ・子離れは必要不可欠であり、
良好な親子関係とはそれぞれが精神的な自立の上に成り立っている関係だと思います」

今回紹介した母娘は特別な事例ではなく、令和も5年目を迎えた現在でも、昭和的な価値観からの脱却ができずにいる人は珍しくないのです。
またこの問題は、「私は親から自立している」という人にとっても他人事ではありません。共依存は親子間だけでなく恋愛関係や友人関係、特定の相手との関係となら誰とでもなり得てしまうもの。大切な人、身近な人と、適切な関係性を築けているか? 時には立ち止まって振り返ることも必要ではないでしょうか。
※この記事は女子SPA!とYahoo!ニュースによる共同連携企画です。
<取材・文/河合桃子>
河合桃子
1977年、東京都生まれ。男性週刊誌の記者をしながら、気になった女性ネタを拾って書いたりしてます。2児を育てるシングルマザーでもあります。