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ノーワクチンノーマスク妻と離婚。すれ違いは出産する助産院への“盲信”から始まった

「妻が助産院の指導で実践していたことで気になったのは、妊娠中はとにかく肉を食べろ、という話です。自分は仕事柄、比較的時間に余裕があったので、妊婦向けの低カロリーな野菜料理とかも作り置きしていたんですよね。でも妻は、とにかく肉を食べろと言われたから!と肉ざんまい」 助産院離婚202306「自分は結婚以前から“肉ばかり食べると攻撃的になる”という知識を持っていたので、栄養だけでなくそうした部分の影響も気になっていたんですが……。ちなみに現在の子どもの食事も、肉と小麦製品ばかりです」 肉といっても食べ方や部位でも栄養面も異なるし、攻撃性云々の真偽は筆者にはわからないので、筆者としてはどちらの主張にも賛同しかねる。同時に気持ちの部分に関しては、せっかく作ったものを残される徒労感も、作ってくれたけど「いま食べたいものじゃない」となるのも、どちらも理解できる。ことに妊娠中となれば、気分も体調も嗜好もムラが出るだろうし。

ワクチン勉強会、唯一の男性参加者

しかし旺太郎さんから見れば、こうしたことの積み重ねから「お産のプロのいうことを優先するのはわかるものの、自分の意見はすべてスルーされるのか?」という気持ちがふくれ上がっていく。助産院で開催された「勉強会」もそのひとつだった。 「助産院で開催された、定期接種のワクチンについて話し合う、という勉強会に参加したときのことです。両親学級のひとつだったと思うのですが、参加者のなかで男性は自分ひとり。ほかの参加者は、これから産まれる子どもに予防接種を打つことをためらっているものの、本当に打たなくて大丈夫か? と心配している母親たちでした」 助産院離婚202306「そして会には、ふたりのスピーカーがいました。ひとりは、子どもに一切の予防接種を打たなかったけど元気に育っているという体験を語るお母さん。もうひとりは、自然派医師に取材したという人で、ワクチン不要論を展開していました。そうした話を聞き、妻も含め、会場が一体になって『そうなんだ……!』と感銘を受けている様子でしたね」

ノーワクチン&ノーマスクの妻

「自分も定期接種ワクチンのすべては必要ないと思っていましたが、全員が同意見では話し合いにならないのでは? と思い、一部は必要なものもあるのでは……と発言してみたものの『それは男性の意見』とバッサリ。相手にされませんでした」 その助産院が強くワクチン接種を反対しているわけではなさそうなのだが、話からは、傾向としてワクチン忌避の人が集まっているような印象である。そうしたコミュニティの影響だろうか。時はコロナ禍に突入していたが、妻は新型コロナウイルスワクチンもインフルエンザワクチンも打たず、外出時も接客を伴う仕事中もノーマスクで過ごしていたという。 「コロナワクチンを打たない選択は自分も同じですが、妻は妊婦なのでさすがにほかの感染症が心配でした。だから混雑した場所へ行くときはせめてマスクをつけてほしいとお願いしてみたものの、『私はそんなのかからない』と聞き入れてもらえませんでした」
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夫婦のすれ違いはまだまだつづく
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