第12代体操のお兄さんとして『おかあさんといっしょ』（Eテレ）で親しまれてきた福尾誠さん。子ども達だけでなくお母さん・お父さん達からも絶大な人気があり、2023年4月の卒業を惜しむ声が多く挙がっていました。 前回は誠お兄さんに、人気コーナーの思い出や、ファミリーコンサートへの情熱を語ってもらいました。今回は子ども達と運動を楽しむポイントや、これからの活動について話を聞きました。 【前編を読む】⇒誠お兄さんが「ガオー！」と吠えるようになったワケ。“体操のお兄さん”4年間の思い出を語る 【中編を読む】⇒“体操のお兄さん”福尾誠さんが「めちゃくちゃ嬉しい」声援は。憧れのヒーローになれる瞬間 ――子ども達と体操をする時、リラックスして参加してもらうために心がけていたことはありますか？ 福尾誠さん（以下、福尾）：子ども達と関わるなかで「こうすれば絶対に楽しい」という正解はないんです。何を楽しいと感じるかはそれぞれ違うし、お化けや怪獣などの怖いと思うものも違います。そんな子ども達を全員楽しませるような能力は僕にはないし、これをやれば絶対に楽しいというアプローチはありません。 でも、子ども達に緊張をせず参加してもらうためにできることがあるとしたら、僕自身がみんなと同じ目線で楽しむことだと思います。忍者修行のコーナーだったら僕も一緒に修行をする。子ども達と一緒になってやってみることを大切にしていました。 実際にはそれを意識するというより、本当に楽しんでやっていました（笑）。子ども達と年齢は離れていますけど、友達感覚で一緒にやると面白いです。それぞれ、「そうするんだ！」とか「僕だったらこうするなあ」とか発想が違うので楽しかったですね。 ――子どもと一緒に親が運動を楽しむためのポイントを教えてください。 福尾：あくまでも僕の考えですが、強制はしないほうがいいと思います。「運動すること」にゴールを置くのではなく、お父さんやお母さんと一緒に楽しい時間を過ごすことが大切なんです。 お子さんによって、できないことや、やりたくないことがあるので、何かをさせることを目的にしないで、コミュニケーションを取る時間を過ごしていると、その中で「一緒にこれをやってみようか」とやってみたいことが出てくる可能性があると思います。そこを大事にしてもらった方が、子ども達が物事に対して一歩踏み出してみようという気持ちになりやすいかもしれません。