コロナ禍によって、学校生活はもちろん、経済的な損失、生きづらさを抱えた人がますます追い込まれるなど、目に見えない部分も含めてたくさんの犠牲が出ています。
マスク生活やソーシャルディスタンス、黙食などで、子ども同士のコミュニケーションは激減し、学校生活は彩りを失いました。そのせいか、
コロナ禍では不登校も増えているといいます。
新型コロナが流行し始めた頃、未知のパンデミックはたしかに恐怖でした。とはいえその感染対策は「目先のリスク回避」に終始した印象があります。それが子どもたちの「空白の3年間」を作ってしまいました。
もしかしたら徹底したマスク指導よりも、友人同士で顔を見ながらコミュニケーションをとった方が、将来の子どもたちには有益だったかもしれません。行事を敢行したほうが、仲間とのコミュニケーションを優先したほうが、結果的には良かったのかもしれません。その答えは今の子どもたちが社会に出て行き、時代を担うようになる10年以上先になってからわかることです。
ですが、その選択を天秤にかけて考えることさえせずに、ひたすら目先のリスク回避に終始することが一番の問題です。不安定な世の中、
また新型コロナ流行のような困難が近い将来に待ち受けているかもしれません。未来の子どもたちを育むわたしたち大人がまず、未来を見据えてものごとを考え、その都度最善と思われる策を選択していく強い覚悟が必要です。
―シリーズ「令和の親・令和の子」―
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<取材・文/塩辛いか乃>
塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。
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