『ちかんあかん』大阪の痴漢の啓発ポスターに新フレーズが追加。ネットの「進歩してる!」の声に府警から意外な反応が
大阪府の痴漢(ちかん)の啓発ポスターといえば「ちかんあかん」というフレーズが印象的で、旅行などで訪れた折に見かけた人もいるかもしれません。しかし、いつの間にかここに「助けなあかん」という言葉が追加されていたことをご存じでしたか?
X(旧ツイッター)で、この新しく「助けなあかん」が加わった件についてのユーザーの投稿がされると、「いいフレーズ!」「進歩してる!」など多くの好意的な反響がありました。
周囲の人たちに対しても救助するべしという啓発の意味も含まれた『ちかんあかん 助けなあかん』というキャッチコピー。秀逸と言わざるを得ないと感じた私は、どういう経緯で「助けなあかん」が追加されたのか、興味が沸きました。
このポスター、大阪府鉄道警察連絡協議会と、大阪府鉄道警察隊の共同製作のようなのですが……。とりあえず大阪府鉄道警察連絡協議会に問い合わせたところ、大阪府警察鉄道警察隊の副隊長である東條さんが電話で取材に対応してくれました。
――今の時代、見て見ぬふりをしないことが、痴漢の被害を減らすことに繋がるという強い意思を感じるフレーズでした!いつ頃から「ちかんあかん」に「助けなあかん」が加わったのでしょうか?
「えーと……そもそも『助けなあかん』が追加されたのは、もうずいぶん前の話なんですよねぇ」
――えっ!そ、そうだったんですか?!
「お問い合わせいただいて、色々と調べたんやけど、正確な記録がもう残っていないくらい昔の話なもんで……」
『ちかんあかん 助けなあかん』に「進歩してる!」SNSで好評
視点の変更で、周囲の人への呼び掛けの意味を強めた
――(想定外の答えに動揺している)な、なるほど……。では、周囲への啓発をうながす文言にした経緯については……? 「視点の変更、といえばわかりやすいかもしれんですね。古いバージョンの『ちかんあかん』は、ちかんの犯人に対して犯行を止めるようにというメッセージが強いコピーになってる。 対して現在のバージョンは、ちかんされている人やそれを見ている周囲の人への呼び掛けの意味を強めたものになっているんです」
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