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ドラマ『きのう何食べた?』オープニングはなぜ“縦画面”でなければならないのか

season2で日常がさらに拡大

「きのう何食べた? season2」 2020年の元日に放送された『きのう何食べた? 正月スペシャル2020』では、放送時間が大幅に拡大され、さらにだらだらずっと見ていられた。  では、今度の『season2』はどうか。これがさらにすごい。前作から設定も状況もキャラクターも何もかも変らないのに、いや変らないからこその平常運転がとにかくダントツに面白い。  冒頭から家計のやりくりに頭を悩ます史朗。一方賢二は体重が増えて悲鳴をあげる。どうでもいいようなことであればあるほど、むしろこのふたりには最高のドラマとなる。そこへバージョンアップされたオープニング。  カメラの縦画面で始まり、しかし最後にくるりと横画面になる。シロさん&賢二が同じひとつのフレームに収まるのだ。こ、これは……。  縦から横へのわずかな反転で彼らの日常がさらに拡大された。もう感動。もう胸キュン。平常運転をあなどるなかれ。  第1話ラストの食卓では、史朗が食費を2万5千円から3万円に上げたいと本気で頭を下げる。賢二は「いろいろ変わっていくけど、悪いことばっかじゃないよ」とサラッと名言。  この言葉を噛み締めながら、来週からもずーっと見続けたいと思う。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト / アジア映画配給・宣伝プロデューサー / クラシック音楽監修「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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