好きな男の子に「レイプされそうになった」と噂を流す少女。その“とんでもない理由”にゾゾッ…|ドラマ『泥濘の食卓』
ドラマ『泥濘(ぬかるみ)の食卓』の2回目を見終わり、ため息をついた人も多かったのではないだろうか。激ヤバな恋二重奏というかなんというか……。
深愛(齊藤京子)は、不倫関係にあった勤務先のスーパーの店長・那須川(吉沢悠)から別れを切り出され、それ以降、避けられていると思っていたのだが、ある日、行動を起こす。
休みをとった日にスーパーに客として行ってみたのだ。売り場で那須川と遭遇、いきなり目をキラキラさせて彼を見つめる深愛。那須川があわてて深愛を車で送る。その車内で、彼は「きみを嫌いになったわけじゃない」と言い訳するのだが、その一言で深愛の心の炎がまた燃え始める。
「そうか、嫌われたわけじゃないんだ」
妻が精神的に不安定なため、家の中がごたごたしているのだと聞いて、「私でできることななら何でも言ってください」と勢いづく深愛。店長・那須川、自ら泥濘にはまりこんだ瞬間だ。もっとも、那須川も精神的に参っていたのだろう。キラキラ光る22歳年下の深愛が、一筋の光に見えても不思議はない。
「前みたいにデートできないけど」と言いつつ、「深愛ちゃんは僕にとって救いなんだ」とある意味での本音をつぶやいてしまう。この場合の『救い』は『逃げ場』であり、『愛』ではないのだが、若くて純粋な深愛には、言葉の裏は読めない。
しかも那須川は「やっぱり深愛ちゃんがいないとダメだ。つらくなったら、こうやって話したり連絡したりしていい?」とまで言うのだ。私は愛されている、店長は私と同じ気持ちだ、店長を救いたいと考えるのは、深愛にとっては当然のことだった。
自宅まで送ってもらい、また仕事に戻るからと那須川が運転する車を見送る深愛にスイッチが入る。車のあとをひたすら走って追いかける深愛の情熱と執念が怖い。そして深愛は閉店後の店内でスタッフと話す那須川を、しゃがみこんで外から見守り続ける。「こんなに彼を愛している私」が愛おしくてたまらないように見える。
相手を愛しているように見えながら固い自己愛が太い根を張り巡らせている深愛。それは彼女の生育歴と関係がある。
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不倫をやめたはずなのに、自ら泥濘にはまりこんだ瞬間

ヤバすぎる恋心は、結局、自己愛の裏返しか

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