結婚相談所の入会金は10万円でした。これ以外に、毎月の月会費も発生します。それまで女性無料のマッチングアプリを利用していた彼女にとって、お金を払ってまで出会い探しをするというのも思い切った決断だったそうです。
「10万円もする買い物をこれまでしたことがなかったし、高いお金を払ったんだから、結婚できるのかなと思ったんです」と美香さん。

しかし現実は甘くありませんでした。
彼女のように大学を出ていないと、女性でも婚活は不利です。女性も男性も、結婚相談所の中では大卒が多数派。ちなみに専門学校卒の中でも医療系専門職の女性などは、大卒女性と同等の扱いになります。
「相手の学歴は気にしない」という男性はいるけれど、人気がある男性が女性たちを比較検討して選べる立場なら、大卒の女性を選びます。よほどの美人なら別ですが、美香さんはかわいい部類ではあるものの、飛び抜けてかわいいとまでは言えません。
入会前にはこうした情報は知らされません。入会前の無料相談会とは要するにクロージングタイムなのです。美香さんは入会して初めて、
自分には年収500万円以上の同年代男性からの申し込みがないという現実を知ります。
申込が来ても年上のアラフォーばかり。
勇気を出して自分から申込してみましたが、5人ほど申込した誰からも返事さえ来なかったそうです。
「年収はいくら以上って聞かれたから500万円以上って回答しただけだし、
身長も背が高い人がいいってわけじゃないけどそういう探し方しかできないから165cm以上にしました」
マッチングアプリと違って、会う前にメッセージのやり取りができるわけでもないのが多くの結婚相談所。フィーリングも相手のコミュ力も分からないため、自己紹介文とプロフィール項目だけで会うかどうかを決めなければなりません。貴重な休日を使って会うなら、条件がいい人を選びたくなるというものです。
マッチングアプリや結婚相談所などの条件検索の出会い方は、女性も男性も無意識に高望みになってしまいやすいのです。