
『光る君へ』第3回(C)NHK
続々と新しいキャラクターが登場している大河ドラマ『光る君へ』。
紫式部の一生を描く本作、主演は吉高由里子だ。
静かな権力争いが激しくなっていく中で、まひろ(吉高由里子)にも変化が起きてくる。今後の物語の中核になっていくであろう人物たちと共に振り返る。

『光る君へ』第3回(C)NHK
ライバルである左大臣家の動向が気になる右大臣・藤原兼家(段田安則)は、為時(岸谷五朗)をけしかけ、まひろを左大臣・源雅信(益岡徹)の屋敷へと送り込む。そこでは、雅信の娘・倫子(黒木華)をはじめとした身分の高い姫君たちが和歌の勉強会を行っていた。周囲の姫たちに比べると、まひろは身分が低い姫なので、あからさまにほかの姫たちは怪訝な様子を見せるが、倫子は大らかに受け入れる。
そこで行われたのは「偏継」。漢字の旁(つくり)を示し、これに合う偏の札を取るというものだったのだが、まひろは無双した。
圧倒、というか、若干引き気味の姫君たち。初回から感じていたのだが、この女性同士の空気感、学生時代の教室で感じたものに似ている……。仲間外れにならないように周りに気を遣う感じ!そして笑顔を見せながらも、何を考えているのか分からない感じ、察しようね、という感じ。
とは言え、まひろはそういうことを察するタイプにも見えない。
それなりに初めての集まりに満足して帰ってきたようだが、為時とから倫子の様子を聞かれ、ハッとする。自分は間者として使われていたのだと。
倫子と仲良くなれるように務める、と言ったが、その実、はらわたは煮えくり返っているに違いない。それでも、その怒りを爆発させなかったのは、勉強会の日だけは外出禁止が解かれるから、なのだろうか。それとも……。

『光る君へ』第3回(C)NHK
一方、誤って役人に捕まってしまった道長(柄本佑)。
自分が原因を作ったこともあり、道長の身を案じているまひろのもとに、謎の男が訪れる。役人たちに追われていた男だ。道長が無事だということだけを伝えて、姿を消す。
謎の男を演じるのは毎熊克哉。散楽の一員で、本作のオリジナルキャラクターだ。どういう役どころかはまだ謎だが、どうやら、道長とまひろをつないでいく人物となりそう前作の大河ドラマ『どうする家康』にも出演していたが、その出番は短かった。今回はキーパーソンのひとりとなりそうだ。
毎熊の直近の出演作としては『セクシー田中さん』で昭和の価値観で凝り固まった失礼な男性役、『彼女たちの犯罪』ではエリート医師だが家では妻に当たり、不倫もしており……と一見、悪役が多かったが、なんとなく滲みでるチャーミングさも魅力。
どちらかと言うとエリート役が多い印象だが、『光る君へ』ではまた違う魅力を垣間見せてくれそうだ。