3高(学歴・高身長・高収入)の時代を通って今3K(加齢・介護・韓国)

――今回で7冊目になる『女の窓』シリーズ。なぜ「7巻」ではなく、新たにサブタイトルをつけたのでしょうか。
「コロナ禍もあって6巻の発売からかなり間があいてしまったので、あえて雰囲気を変えてみました。リニューアルオープンといった感じですね。『お久しぶりです!』みたいなイメージです」
――テーマとして「3K(加齢・介護・韓国)」を挙げた理由は?
「ずばり、私も編集さんもスタッフも、ちょうどその3Kに追われていたからですね。
だいたいみんな同年代なので、<3高(学歴・高身長・高収入)>がモテる男の必須条件だった時代を通ってるわけですが、今となっては<3K(加齢・介護・韓国)>だろ、と。言ってしまうと、雑談をそのまま採用したという(笑)」
40代よりも50代の方が体がラク「体って悪くなるにも元気が必要」
――今作は2017~2024年の記録となるわけですが、7年の間で「3K」の状況もそれぞれ変化を遂げていると思います。まず、加齢の部分で変わったと感じることを聞かせてもらえますか?
「これはもちろん、体のことですね。私は現在54歳ですが、漫画に描いてある40代の頃よりもだんだんとラクになってきてる気がしているんですよ」

――40代当時よりも50代になってからの方が健康になったということでしょうか?
「そういうことではないんです。この年になってわかったことなんですけど、体って悪くなるにも元気が必要なんですよ。
30~40代は体の調子の悪さが元気に加速していく感覚があったんですが、50代になるとそれすらゆっくり緩(ゆる)めなので、あまり辛くは感じないんです」
――意外な盲点というか、目からウロコのとらえ方です。加齢によるプラスの要素が存在するとは……。
「もちろん確実に老いてはいくんですよ? でも、悪くなっていく覚悟と『悪くなるのが嫌だからこれはしないでおこう』という心の準備ができるだけでも全然違うと思うんです。
私の周りの元気な60~70代の方たちもみんなそう言ってますね」