【前編はコチラ!伊藤理佐さんインタビュー】⇒
“地獄行きの切符”と恐れられた女性漫画家、54歳を迎えて痛感する「40代よりも今がラクな理由」

――介護周辺の事情について、何か変化はありましたか?
「まず、大きなこととしては岩手に住んでいた夫の父が亡くなったことです。今、義母は一人暮らしですね。
私の父母は長野に住んでいて今も健在ですが、ついに運転免許を返納しました。ただ、普通に買い物なんかもできているし、私と妹ふたりで代わるがわる、ゆるやかな介護をしています」
――誰か他の人の手がないと無理な状態ではないのですね。
「車がなくなったので、二人で家に閉じこもりがちではありますが、口も達者だしまだまだ元気です。
それでも、じょじょに衰えていく二人を目の当たりにしていると、私も『準備していかなきゃな』と感じる部分はありますね」
――伊藤さん自身が介護される側としての準備?
「そうです。現状、その最たるものがVIO脱毛なんですよ。アンダーヘアーも白髪になると反応しなくなってしまうし、元気と財力があるうちにやっておこうと思って、せっせと通っています。私にとって、これが介護の準備の第一歩ですね」

――介護のための脱毛は、最近よく聞きますよね。男性もやっておいた方がいいという声も多いです。
「私も夫に勧めているんですよ。お金なら私が出す! くらい強くプッシュしてるんです。
夫は『誰がやってくれるの? どんな風にやるの? わああああ……』って反応ですけど、やってみたい気持ちはあるようですね」
――実際に脱毛をしてみた感想は?
「毛がなくなるのは素直に面白いですね。改造人間みたい(笑)。
でも、もうこういったケアについても美容なんて付け焼刃ではダメなんですよ。とにかく自分が健康でないと、何をやったって追いつかなくなっていきますから」