75歳の女性が恋愛沙汰で自殺未遂。熟年が身を焦がす恋と性の狭間とは
羞恥とはいったい何なのか
一般的に、閉経後の女性は濡れにくくなる、挿入時に痛みを生じる、など性行為がスムーズにいかなくなる傾向があります。
しかし男性と異なり、体の構造上は生涯“現役”OKです。ホルモン補充療法やゼリーを用いれば、十分にクリアできます。そのせいか、70代、80代の女性が、かなりの年下男性と付き合う例も後を絶たないのでしょう。
亡くなった夫の戦友と月2回ほど睦(むつ)み合う92歳の女性、旦那さんの介護をしながらふたりのボーイフレンドと逢瀬を重ねる68歳の女性。
悩み相談という名の自慢なのか、マウント合戦なのか、工藤さんでなくとも、一読者としても頭を抱えてしまいます。ただ、本書に登場する女性達はみんな、自分に与えられた命を精一杯輝かせようと、懸命に生きているのです。
したたかな“女”という底力
森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx


