そんな夫の横暴にも、耐え続けたというAさん。
「最初は『結婚生活ってこんなものなのかな』と思っていました。だけど我慢ができなかったのが、彼の性癖です。
結婚して最初のクリスマスの年に、ペアのぬいぐるみをプレゼントしたんです。そうしたら彼の何かを開花させちゃったみたいで……。それ以後、赤ちゃん言葉で話すようになってしまったんです。
ふたりっきりのときだけならまだしも、外に出るときでも『Aタン、僕、おなか空いちゃったヨ』とか言って甘えてきました。いつも横暴なのに、しゃべり方だけは赤ちゃんなんです。もう気持ち悪くて気持ち悪くて」

彼のギャップが面白すぎて、もうギャグ漫画のようですね。結局、結婚2年でAさんは家を飛び出し、ようやく離婚にこぎ着けたそうです。
「赤ちゃん言葉の暴君っぷりに加えて、今年もまたクリスマスと年末年始がやってくると思ったら耐えきれなくて。でも彼は離婚したくないの一点張りで、結局、家を出てから離婚まで半年くらいかかりました」
離婚をしたくないなら、パートナーを大事にすればいいだけなのに、なにを言ってるんでしょうか彼は。
マザコンをはじめ、自分の実家がいちばん大事な男性って少なからずいるようですが、こういう人とはしみじみ結婚したくないものです。今は無事離婚でき、アパートも借りられて次のステップに踏み出すことができたAさん。
「なんとかクリスマス前に離婚が成立して、ホッとしています。今年は心穏やかな年末年始が迎えられそうです」とのこと。
Aさん、ほんとうにご苦労様でした!
<TEXT/和久井香菜子 イラスト/ただりえこ>