野菜の摂取量と「学歴」には“驚きの関係”が…東大卒ママが意識する、我が子が実力を発揮できる食事とは
野菜の摂取量と学歴には相関関係があるそうです。どういうことなのでしょうか?
こんにちは、食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、「一生モノの能力を養う食育」についてさまざまな実践法を提案しています。
受験シーズンになりました。今年我が子が受験をする・しないに関わらず、受験と聞くと、子どもの教育方針について考えさせられるきっかけにはなるでしょう。
「やっぱり偏差値の高い学校に合格してほしい!」、「うちは勉強できなくても健康であれば!」と、さまざまな親御さんの考えが出てくるのではないでしょうか? そんなことを考えていた時に、気になる研究結果を目にしたのです。
それは、学歴と野菜の摂取量には明らかな相関関係があるということ。いったいどういうことなのでしょうか?
私は兄とともに東京大学に合格しましたが、後から振り返ってみたときに、私たち子どもが実力を発揮できたのは、母の食事によるところが大きいことに気がつきました。
しかも印象的だったのが、「野菜を食べなさい!」と言われたことが一度もなかったのに、野菜を好んで食べるようになったことでした。母はどうやって食べさせていたのでしょうか?
そこで今回は、「野菜と学力」をテーマにしながら、我が母が子どもたちに野菜をどのように食べさせていたか、エピソードとともにご紹介したいと考えました。この記事をご覧になることで、皆さんにとって野菜摂取について考えるきっかけになればうれしく思います。
今回のきっかけになったのは、東京都足立区が健康対策として推進する「あだちベジタベライフ」に関連した東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻の橋本英樹教授の研究レポート。その内容の一部を整理してみましょう。
・学歴は、家庭での野菜の摂取量と相関関係があるということ
・緑黄色野菜の摂取量は、母親の学歴で差が出る
・高学歴と低学歴の層では、その家庭のメンバーの野菜摂取量に20gの差がある
・野菜摂取量の差は、野菜摂取に対する意識・知識の違いなのか、技能や時間的余裕などの問題なのかは、今後明らかにしていく必要がある
つまり、高学歴の母親を持つ子どもは野菜の摂取量が多い傾向にあるということ。これ、ある意味ショッキングなニュースではありませんか?
当たり前ですが、子どもは親を選べないのです。
しかしながらどんな親にも子の健康を願う権利は平等に与えられています。
この結果によって、野菜を食べたから子どもも高学歴になるということまでは言及できませんが、心身の成長や体力の向上、健康増進の観点において有意義な影響を与えることは容易に想像ができるでしょう。
しかしながらここで考えるべきは、親の学歴に左右されることなく、子どもたちが健康的な食習慣を身につけて、健やかな心身を育むことの重要性について。
野菜不足が社会課題になっている現代において、親の学歴などに左右されずに、無理ない工夫で野菜を摂取したいと願う家庭は少なくないと思うのです。
私は日々食育研究をする中で、野菜摂取のコツは母の食卓にあったことを思い出しました。母は私たち子どもたちに野菜を食べろと言ったことが一度もなかったのです。
私は自分が親になって小学生の子どもを育てていますが、母のスタンスをアップデートして我が子に実践しています。それでは具体的にどのような意識を持って、どんな料理を作っているのか、誰でも今日から実践できる工夫ですから、気軽な気持ちで読み進めてみてください。
気になる研究を発見
高学歴の母親を持つ家庭は、野菜量が多い
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