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二宮和也は“セーフ”だけど、菊池風磨は“アウト” 霜降り・粗品が語る“スカシ芸”の境界線と怒る理由

スターアイドルが広めた“スカシ芸”の系譜

なぜ、そこまで粗品は男性アイドルのスカシ芸を目の敵にするのか? 
0807粗品さん

画像:BS日テレ プレスリリースより(PRTIMES)

菊池を糾弾した際には「芸人をナメている」と指摘し、リスペクトを欠いてスカシ芸を行ったことを問題視した。つまり、笑いの「ルール」がわかっていない芸人ではない男性アイドルが“スカシ芸”を行うのが許せないということだろう。 男性アイドルがスカシ芸を行うようになったのは、粗品が指摘するように中居がそのきっかけだと考えられる。かつて、とんねるずの石橋貴明や坂上忍など名の知れた大物がスカシ芸を披露していた。その流れを受け、中居は自身がMCを務める番組で後輩のアイドルや芸人にスカシ芸を多用していた。 中居が行ったスカシ芸は、自分が国民的スターという立ち位置の上で芸人を下に見て行われたものがほとんどだ。年上や著名な芸人にスカシ芸をしていなかった記憶があるため、自分より格下のタレントに行った芸だったのだろう。 この悪しき前例があるからこそ、粗品は菊池や二宮がスカシ芸を行うことに警鐘を鳴らしていると考えられる。

スカシ芸には“技術”が必要だという主張

スカシ芸といえば、お笑いコンビ・とろサーモンの漫才が有名だ。
0807とろサーモンさん

画像:カッパ・クリエイト株式会社 プレスリリースより(PRTIMES)

とろサーモンはツッコミの村田秀亮が話し続ける一方で、ボケの久保田かずのぶの発言を取り合わないスカシ漫才を確立し、結果として「M-1グランプリ2017」で王者にまで上り詰めた。 2人の漫才はスカシのタイミングが抜群だからこそ笑えるものであり、高等な技術を感じさせる。スカシ芸は行う側にスキルがないと成立しない芸だ。 だからこそ、テクニックがない男性アイドルが行うスカシ芸に対し、粗品は過剰反応しているのだろう。 実際、スカシ芸はどんなタレントが行ってもそれなりに笑いを生み出すことができる。だからこそ菊池や二宮も番組で披露していると思われる。ただ、アイドルが行うスカシ芸はスカされる側がツッコミを行い成立させるものがほとんどだ。そういった意味では、お笑いスキルが決して高いわけではない男性アイドルが多用するのは危険だと言えるだろう。 今回、粗品の提言によって注目されるようになったスカシ芸。特に男性アイドルは番組で使用する際には細心の注意を払ったほうが良さそうだ。 <文/ゆるま小林>
ゆるま 小林
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
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