「朝と夜、2回お線香をあげて」と言われて我慢の限界に
ところが、毎日お線香をあげるようになると、義母の要求はより細かくなっていきました。明日香さんがお線香をあげ、仏壇に手を合わせていると、義母は決まって隣に座り、行動をチェック。
「手を合わせる時間が短い」と注意されたり、「嫌々やってるでしょ。見てると、気持ちがこもってないのがよくわかるわ」と嫌味を言ってきたりするようになったのです。
「挙句の果てには、『これからは朝と夜、2回お線香をあげてね』と言われて……。さすがに我慢の限界でした」

※AI生成画像を使用しています。
そこで、夫に相談。現状を話し、「お義母さんに供養ハラスメントを止めてって伝えてよ」と頼みました。しかし、夫は明日香さんの状況を軽く捉え、「ハラスメントなんて大げさだよ。母さんは寂しいだけ。適当に合わせてあげてよ」と言うだけ。
「義母はなぜか、夫には供養を押し付けないんです。こういうのは嫁の仕事だから、って。時代錯誤すぎますよね」
心の中に積もるフラストレーションはやがて、爆発。きっかけは、残業で帰宅が遅くなった日に義母から供養を催促されたことでした。
「家に入ると、玄関に義母が来て『遅かったじゃない。夕飯前にお義父さんにお線香あげてよ』と言われたんです。自分の中で何かが切れて、気づいたら『今日から、お線香はあげません』と言っていました」
その言葉を聞いた義母は驚いた表情を浮かべた後、しばらく沈黙。その後、「私が死んだら、私の遺産とお父さんが残してくれた私の分の遺産を全部、あなたたちにあげようと思っていたけど、やめます。近日中に相続放棄の手続きをしなさい」と、思いもよらない要求を突き付けてきました。
なぜ、お線香の話が遺産の相続話にまで発展するのか……。戸惑う明日香さんをよそに義母は、「あなたがお父さんを供養しないから、遺産は渡せないって息子にも話しますから!」と言い、立ち去りました。
「後で調べたら、基本的に相続放棄は被相続人の生前にはできないことが分かりました。だから、お義母さんの遺産を相続放棄することは無理です。義母は、お金の話を持ち出して私の反応を確かめたかっただけなんだろうなと思いました」
その後、義母も法律のことを調べたのか、相続放棄に関する話は一切されなかったそうです。ただ、関係性はギクシャクしたまま。義母は近所で「金にがめつい嫁」という噂を流し、親戚には「人を供養する常識がない嫁」と言いふらしています。
「一番厄介だったのは、夫に『明日香さんから虐待されてる』と嘘をついたことです。夫は私が何もしていないことをなかなか信じてくれず、苦労しましたし、結局この人はあっち側なんだと幻滅しました」
形を変えた義母の攻撃を苦痛に感じている、明日香さん。限界を迎える前に心の守り方を考え、自分を労ることを最優先にしてほしいものです。
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<取材・文/古川諭香>
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:
@yunc24291