「実父・継父ともに有名俳優」当初からルーツを明かした谷原七音の潔さ 難役や刑事ドラマの演技で見せた“大化けする予兆”
静かな野心を秘めた才能
受賞後初インタビュー掲載時点では、所属事務所は決まっていなかった。 父が谷原章介で実父がいしだ壱成であり、二人が兄弟役で共演したドラマ『未成年』(TBS系、1995年)を好きな作品に挙げていた谷原七音は、インタビューで「僕はそれも含めて自分の一部かなと捉えている」と潔く明かす、野心的な才能の持ち主でもある。 2025年4月1日、反町隆史や福士蒼汰が所属する研音に所属したことを考えると、(インタビュー掲載から所属が決まる間)おそらく引く手あまただったろうと想像する。 事務所の先輩俳優である福士主演ドラマ『東京P.D.警視庁広報2係』(フジテレビ系、2026年、以下、『東京P.D.』)で演じた、後輩キャラの演技は事実上の俳優デビュー作『奪い愛、真夏』での演技をうまく消化していた。 『奪い愛、真夏』での谷原七音は、夫の不倫に壮大な復讐劇を仕掛ける、画家の妻のアシスタント役を演じ、泥沼不倫劇場を純朴な雰囲気でほどよく解きほぐしながら、初めて出演するドラマの画面上にうまくフレームインすることを心がけていたように見えた。 警視庁の広報課を舞台とする『東京P.D.』では、例えば第5話、誘拐事件でざわつく警視庁内の廊下場面。竹財輝之助と並んで歩くツーショットで、ルンルン歩く様子がさりげない存在感を主張した。 あるいは、第7話にゲスト出演したドラマ『パンダより恋が苦手な私たち』では、トーンは控えめにスタスタ歩きを印象づける。 谷原七音は自分の見せ方をよくわかっている。不倫ドラマから刑事ドラマへ、顔見世興行は着実だ。静かな野心を秘めた才能は、今後さらに大化けするだろう。 <文/加賀谷健>
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