例えば、気球。たわ子にとって小さい頃からの憧れでもあり、いつしか忘れ去られた夢。でも、気球って実際に乗れるって知っていましたか。
たわ子が挑戦したのが「気球フリーフライト体験」。お値段は「相乗りプランひとり4万円」「気球貸し切りプラン(4人乗り)15万円」。それなりにしますが、レア度と未知なるワクワク度はお値段以上かと思われます。
ただ、気球は天候に左右されてしまい、急な中止も考慮しなくてはいけません。ためらいつつも、たわ子は申し込みました。
たわ子の勇気と、幸せへの覚悟が天に通じたのか、いざ気球体験へ。絶叫マシンレベルの揺れに慄きながらも、普段は決して目にできない景色と空中遊泳に、たわ子の心がふくらみます。ああ、これが唯一無二の幸せ、ふわふわしたシャボン玉になったような、たわ子だけの幸せなのです。
〈落ち込んだ時ほど『自分の世界はこれがすべてだ』と感じてしまうもの。ゆえに『広い視野』を持つことが大切です〉と、ゆうき先生は言います。広い視野という点で、気球はうってつけの幸せ体験。本書での「幸せになれそう度」は、5満点のうち4.5でした。
心の中をのぞいてみたら、実はやってみたかったこと、興味のあることが見つかるかもしれません。自分だけの幸せ探しをやってみようかな、と思わせてくれます。
<文/森美樹>
森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『
主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『
母親病』(新潮社)、『
神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。
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