「一汁三菜はほぼ作らない」「カレーだけの日も」人気料理家・山本ゆりが実践する“完璧を目指さない”リアル食卓
料理が苦手な人が料理上手な人の頭の中をのぞいてみたらどう見える? もともと料理に苦手意識を抱いていたというイラストレーター兼マンガ家の池田暁子さん。発売中のコミックエッセイ『料理上手の頭ん中のぞいてみました!』では、SNSやテレビで大人気の山本ゆりさんや長谷川あかりさん、笠原将弘さん、藤井恵さんなど、数々の料理上手な方々に体当たり取材をした様子を描いています。
そのなかから、メディアで大活躍しながら3児の母として家事育児にも日々励んでいる山本ゆりさんから聞き出した、実際のところのご自宅での料理の様子や、初心者でも実践しやすい料理上手に近づくワザの一部をご紹介します。
――山本ゆりさんの著書で、日本一売れてるレシピ本シリーズ最新刊『syunkonカフェごはん8 読むとやる気が出る簡単絶品レシピ』(宝島社刊)の掲載レシピ数はなんと……257レシピ!
池田:あの……。そんなにたくさんいろいろ作らないとダメってこと……でしょうか。
山本:そんなこと全然思ってないです! たくさん載ってるのがプレッシャーになることもありますよね……。いろいろ作らなくていいし、毎日同じでもいいけど、いっぱい入れたほうがお得かなと思って、ついついどんどん。
池田:どんないきさつでレシピ本を作られるようになったんですか?
山本:私は小さい頃から食にすごく興味があって、レシピ本もめちゃくちゃたくさん読んでて……。レシピ本のアイデアや盛りつけを、ファッション誌を読むような感覚で見ていました。

山本:家に全然材料や調味料がなくて、お金もなかったので本のとおりには作れなくて、幼い頃からあるもの安いもので代用するようになってたんです。そんな自分でも作れるレシピブログを書いていたら、縁あって1冊目のレシピ本を出せることになりました。
池田:私は……レシピ本って買っても買っても買っても買ってもうまく使いこなせなくて……。材料を見ると、あれこれ買ってこないと作れないものが多いし。
山本:ないわ! っていう食材や調味料が出てきがちですよね。
池田:あと、卵黄を3個分使いましょうとか。
山本:残った白身どうすんねん! みたいな。
池田:文字が多くて複雑そうなレシピは作る気にならないけど、かといって文字が少なくてカンタンそうなレシピでは上手な人しかおいしく作れないという……。
山本:すごくわかります!
――そんな山本ゆりさんのレシピの特徴は、まず「どこにでもある食材で」。
山本:両親が共働きで、平日の夕食は祖母が作っていました。なので、身近で手に入りやすい食材や調味料だけをキリよく使うことを意識しています。
――そして「だれでもできる(工程がシンプル。なのに文字がやたら多い)」――。
山本:いろんなレシピ本を見比べて…長いことやっていくなかでだんだんわかってきた必須じゃないところを徐々に減らしていって、今の簡単レシピになりました。小さい頃から料理にチャレンジしてたけど…よく失敗して。レシピを見て作った人が戸惑いそうなところに、フキダシなどで細かく説明を入れています。「ここの状態は不安になると思うけど合ってます」とか、「この時点でこの色になって、え? って思うけど、もうちょっと待っててください。絶対おいしくなりますから」とか。

池田:言われてみれば、文字がめちゃくちゃ多いですけど…読みやすいですね! それにものすごく親切丁寧!
山本:私の料理は、書いてあるとおりやっていけばできる、調理技術がいらないタイプの料理なんです。穴をたくさんあけてなにかをもみ込めばやわらかくなるとか。
池田:上手な人がサラッと書くレシピを使いこなすには、まず訓練して基本的な技術をひととおり身につけなければ! と思っていたのですが、ひとつひとつのレシピにその都度細かくコツが載ってて、よく読めば失敗しないのってとても助かるし、新しいのではと思います。
山本:もとがSNSだからかもしれません。料理をまったくやらない人がひとつのレシピだけを見ても作れるように、技術的なことを知らない前提で書いているので。
小さい頃から食いしん坊でレシピ本もたくさん読んでました

もとがSNSだから料理をやらない人が見ても作れるレシピにしています

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