江口洋介、松嶋菜々子、織田裕二が50代で主役に君臨するワケ。若さに頼らない、大人の色気と存在感
1990年代から2000年代にかけて、数々のヒットドラマで主演を務めてきた俳優たちが、2026年の今、再び注目を集めています。
たとえば今年7月期に、28年ぶりに反町隆史さん主演で2026年版が放送された『GTO』(フジテレビ系)。
10月12日からは江口洋介さんと松嶋菜々子さんがダブル主演を務める『救命病棟24時』の第6シリーズがスタートしました(フジテレビ系、毎週月曜・夜9時~)。
世帯視聴率は1話が10.0%、2話が8.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、今クール民放ドラマで2位のヒットです。
また9月には、織田裕二さんが青島俊作役に復帰した映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』が公開。
かつて20代、30代でドラマ界を席巻したスターたちが、50代になっても主役であり続ける。その背景には、俳優のキャリアだけでなく、ドラマを見る私たちの価値観の変化もあるのではないでしょうか。
松嶋菜々子さんは、『GTO』(1998年、フジテレビ系)では、反町隆史さん演じる破天荒な教師・鬼塚英吉と対照的なヒロインを演じ、『やまとなでしこ』(2000年、同)では、玉の輿を夢見る客室乗務員・神野桜子役で人気を獲得しました。
『美女か野獣』(2003年、同)では、福山雅治さんとダブル主演を務めました。
華やかな美貌と圧倒的な存在感で、まさに連続ドラマのヒロイン像を体現してきた女優と言えるでしょう。
一般的に、若い頃に恋愛ドラマで人気を博した女優は、年齢を重ねるにつれて母親役や上司役など、主人公を支える脇役的なポジションに移っていくことが多いです。もちろん松嶋さんも2025年の朝ドラ『あんぱん』(NHK)などヒロインの母親役も演じていますが、その知名度から「あの松嶋菜々子が母親役!」と話題になることが多々。
さらには53歳となった現在も、主役として物語を動かしている点が印象的です。
今回の『救命病棟24時』で演じる小島楓は、救命救急センターの副センター長。若手医師たちを指導する立場でありながら、自身も医師としての信念と現代の働き方との間で葛藤する人物です。かつては先輩医師の背中を追っていた小島が、今度は次の世代を育てる側になっている。それでも、彼女自身の成長や迷いが物語の軸になるのです。
若いヒロインの母親として登場するのではなく、50代の女性自身の仕事や生き方がドラマになる。そこに、松嶋さんの現在地がよく表れているように感じます。
一方、江口洋介さんもまた、90年代を代表するスターの一人。『東京ラブストーリー』(1991年、フジテレビ)で注目され、『ひとつ屋根の下』(1993年、同)では、家族を守ろうと奮闘する長髪の「あんちゃん」こと柏木達也を熱演しました。
53歳の松嶋菜々子は「主人公の母親」に収まらない
江口洋介58歳、かつての熱血医師が背負う「経験の重み」
そんな江口さんの代表作となったのが、1999年にスタートした『救命病棟24時』です。 演じる進藤一生は、卓越した技術と強い信念を持つ救命医。周囲と衝突しながらも患者の命を救おうとする姿は、シリーズを象徴する存在となりました。 今回の新シリーズは2013年以来、約13年ぶりの復活。江口さんと松嶋さんが同シリーズで再び共演するのは、2010年のスペシャルドラマ以来、約16年ぶりです。 今回の進藤と小島は、若い医療従事者たちとの価値観の違いにも直面します。 ここで面白いのは、ベテラン医師たちが単純に「昔はよかった」と語る老害的な存在ではないことです。経験を重ねたからこそ守りたいものがあり、一方で、新しい時代に合わせた変化の大切さも理解している。 若い頃の進藤が持っていた情熱を、58歳の江口さんがどう表現するのか。年齢を重ねた俳優だからこそ描ける葛藤が、今作の見どころになりそうです。
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