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「うちの家族、終わってんな」と言う13歳。今の子たちが生きるハードで正解のない現実――禅僧と10代たちの対話

親は怒るのでなく、理由を説明すべき

――著書の「はじめに」で、「もはや我々に、自信を持って君たちに示せる道はない。頼むから、自分たちの手で未来を切り拓いてくれ、と祈るような気持ち」と書いていますね。大人が説教しても意味はない?
中学生

画像はイメージです

南:根拠がある話だったらいいですよ。でも、根拠を言ってみろ、と返されたら、たいてい言えないんですよ。 「俺は若い頃、こうやったらうまくいった」と言っても、「それあんたの自慢でしょ」で終わりですよ。だいたい、「成功は偶然、失敗は必然」です。成功の自慢なんかするより、失敗した話をしたほうが、よほど相手の役に立ちます。 もし、子どもの何らかの行動がダメだと思ったら、「私は、こういう理由でダメだと思うよ」と、ちゃんと論理で話さないと。「この人はちゃんと説明しようとしている、真剣に考えてくれている」と子どもに伝わることが、信頼につながるんです。 それを感情一発で「ダメだ!」と怒ったって、いいことないですよ。 子どもに限らず、人はそれぞれ置かれた境遇も時代も違う。そもそも、この世界に、絶対に正しい答えなんてありません。

高校中退して荒れてしまった子の事情

――先ほどの亮平くんのお姉さん(18歳、フリーター)は、学歴主義のお父さんに「いい学校に行かないと、人生終わり」と言われ続けて、でも高校受験で全部落ちて、父親が勝手に申し込んだ高校に行きましたよね。でも、学校が合わずに中退してから、荒れてしまった。 南:「いい学校に行かないと、人生終わり」なんて、もはや脅迫ですよね。 親が敷いたレールに乗っていて、うまくいってるなら別にいいんです。問題は、脱線したり止まっちゃったりした時です。そこで、自分で決めて脱線したり止まった経験がないと、パニックを起こしてしまう。 南直哉さん――対話1人目の結衣さん(仮名、13歳、中1)も、「勉強しなさい」とずっと言われていて、小4から塾に行って中学受験をした。けれど、「無理やりレールに乗せられてるのかな」と話していましたね。 南:そうですね。決して親御さんが悪いとは思いませんが、結衣さんは第一志望の中学に入ったのにモヤモヤしている。自分で選んだ実感がない。 やっぱり「自分が納得してやったんだ」という実感が残るのは、大事なことなんですよ。 思春期になると、潜在意識の中で、「親が死んでも生きていかなきゃいけないんだ」と気づき始めると思うんです。だから、「大事な判断は自分でする」という経験を少しずつさせていかないとまずいですね。 そこで子どもが判断を間違えてもいい。彼らには、「間違う自由」、「試行錯誤する権利」があるんです。
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「勉強しなさい」は世界一ムダな言葉
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