東京在住の家族があえてビジネスホテルに宿泊する理由
もう一つ、今回の宿泊で驚いたことがありました。
今回泊まったホテルのひとつは、渋谷と原宿の間あたりにあるホテルだったのですが、そこの大浴場には小さなお子さんを連れたお母さんたちの姿がありました。
私自身も子育て世代ということもあって、子どもがいるだけで、ホテルの雰囲気がどこか和やかになるように感じられます。ビジネスホテルという場所により親近感を覚え、なんだかうれしくもなりました。
それにしても、都心のビジネスホテルに、どうして親子で泊まりに来ているんだろう? と気になった私は、サウナでお母さんに思い切って声をかけてみました。
すると、その方は東京都内に住んでいるものの、連休を利用して、翌朝から原宿で遊ぶために宿泊しているのだと教えてくれました。実は前の月にも同じホテルに泊まったのだそう。
流行中のスクイーズを予約していて、朝早くからその列に並ぶために、前泊しているという親子もいました。
遠方から東京に遊びに来るために、ホテルを利用するだけではなく、東京在住でも、いつもとは違う週末を楽しむために、あえて都心のホテルに泊まる。
そんな東京の楽しみ方もあるのだと、はじめて知りました。
私は長く東京で暮らしてきました。都心のテレビ局で働いていたこともあったので、東京という街をよく知っているつもりではいました。
けれど、ホテルの扉をくぐってみると、そこには私の知らなかった世界が広がっていた。同じ東京でも、暮らす街としてみるのと、泊まって楽しむ街としてみるのとでは、違う発見がある。そんなことを改めて感じました。
リゾートは、意外と身近なところにあるのかもしれない

旅行やリゾートというと、つい遠くのどこかへ行くことをイメージしてしまいます。日常から離れて羽を伸ばすには、飛行機に乗って遠くまで行くべき。私自身、そんな固定観念を持っていたように思います。
これまで旅行が好きだと公言し、海外旅行の魅力もたくさんお伝えしてきました。だからこそ、今回の東京出張で、こんなにも身近な場所に癒やしの時間があると気づけたことは、新鮮な驚きでした。
ハワイのゆったりとした空気には、もちろん魅力があります。一方で、東京という大都会には、まるでテーマパークのように、さまざまな楽しみ方が広がっている。そして、ビジネスホテルもまた、想像以上に進化していました。
その両方に触れたことで、私のなかで旅行やリゾートの概念が少し変わった気がします。
わざわざ遠くまで行かなくても、電車で30分ほど移動した先に、心と体を癒やしてくれる場所があるかもしれない。
夫に子どもたちを任せて、ひとりで訪れた東京で、思いがけず、こんなにも癒される時間を過ごせるとは思ってもいませんでした。東京の大都会からたくさんの刺激とエネルギーをもらい、ハワイへと戻ることができました。
もしかしたら、今いる場所でも、少しだけ俯瞰してみると、毎日の景色が変わって見えてくるのかもしれません。ちょっとリフレッシュしたり、気分転換につながる場所は、意外と身近にあるのではないでしょうか。
そんなことすら思わせてくれた、今回の東京出張でした。
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音声版「大木優紀の旅の恥はかき捨てて」
<文/大木優紀>
大木優紀
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『
NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母