トリオの魅力は、3人の個性を組み合わせることで、コンビ以上に多彩な笑いを生み出せる点。またアイドルグループのように、メンバーごとに異なるファンがつき、グループ全体の人気を押し上げる可能性もあります。
ネプチューンやロバートは、メンバーそれぞれが異なる分野で存在感を発揮してきた成功例と言えます。しかし、2人でも難しい「視聴者に名前と顔を覚えてもらう」という売れっ子の証明を、3人全員で果たすことは簡単ではありません。
番組の企画でもまずは1人に焦点を当てがちで、残る2人との間に知名度や仕事量の差が生じることもあります。そして、2人でも難しい「方向性の一致」や「仲の良さ」を維持し続けるのも、3人だと難度が跳ね上がるでしょう。
また、報酬の配分方法は事務所や契約によって異なるものの、仮に同じ出演料を均等に分配するなら、1人当たりの取り分はコンビなら半分、トリオでは3分の1になります。
さらに、個人で売れたメンバーとそうでないメンバーの間で、仕事への意欲や方向に違いが生まれる可能性もあります。実際に、4年連続でキングオブコントの決勝進出を果たしたGAG(ジーエージー)は、2024年にひろゆきさんが脱退。ジェラードンも、体調不良を理由に2025年に海野裕二さんが脱退。2026年にはトンツカタンが解散。
各トリオの事情は異なり、人気格差だけが原因とはいえません。ただ、我が家も、坪倉さんが俳優として活躍する一方、トリオとしての活動は激減し、各自のキャリアが異なる方向へ進んだ例といえるでしょう。
今回の杉山さんの事件は、あくまで本人の問題です。ただ、我が家の歩みを振り返ると、ピークを過ぎた芸人がどのように仕事を維持し、他2人のメンバーとの関係を築いていくのかという、トリオ芸人ならではの難しい現実も見えてくるのではないでしょうか。
<文/エタノール純子>
エタノール純子
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中