
「以前から思っていたことを息子に話すと、息子も理解していました。『あの子はほかの家でもあんな感じだよ』と言っていて。今後、うちに呼ぶのはある程度常識がある子だけにしたいと伝え、しばらくは公園で遊ぶことが増えました」
そんな中、決定的な出来事が起きたそうです。
「ある土曜日の朝8時頃、突然インターホンが鳴り、なんと玄関前に彰人くんが立っていたんです。『ひまー!遊ぼう!家入れて!』と言うので、息子が『今日は家族で出かけるから無理』と断りました。すると、『親に遊びに行けって言われたんだもん』と言い出して……。
息子が何度も断っているのに、『お願い!お願い!その予定明日じゃだめなの?』と粘り続けていたため、さすがに見過ごせなくなりました。私が玄関に出て、今日は遊べないこと、朝早くから突然訪ねてこないこと、どこの家にも予定やルールがあることを伝え、今後我が家で遊ぶのは難しいことも話しました」
この出来事を機に、希美さんは「自宅で遊んでもらうのは難しい」と考えるようになったといいます。
「息子にもその理由を話しました。それ以降、彰人くんが一緒のときは外で遊ぶか、別の友達の家に行くようになりました。また、彰人くんのお母さんにもこれまでの経緯を話し、『今後、我が家で遊ぶのは難しいと思います』と伝えました。
彰人くんのことが嫌いなわけではありません。息子と仲良くしてくれるのはうれしいのですが、私が責任をもって見守るのは難しいと感じてしまったんです」
友達と遊びたい子どもの気持ちは理解できます。一方で、自宅は家族が安心して過ごすための生活の場でもあります。希美さんにとって難しかったのは、彰人くんとの関わり方ではなく、自宅でどこまで受け入れるかという線引きだったのかもしれません。
子どもの友達を家に呼ばないと決めるのは簡単なことではありません。子どもの交友関係への影響や、相手の親との関係が気になる人もいるでしょう。それでも、家庭にはそれぞれのルールや考え方があります。どこまでを受け入れ、どこで線を引くのか。子どもの世界が広がるにつれ、親にもそんな判断が求められるのかもしれません。
<取材・文/鈴木風香>
鈴木風香
フリーライター・記者。ファッション・美容の専門学校を卒業後、アパレル企業にて勤務。息子2人の出産を経てライターとして活動を開始。ママ目線での情報をお届け。Instagram:
@yuyz.mama