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「最初から飼わなければ…」16歳の愛犬を亡くした35歳女優が語る、愛することの苦しさと孤独

 アクション女優として数々の作品で存在感を放ってきた武田梨奈さん(35歳)が、公開中の映画『ピリオド』で主演を務めました。表の顔は時計修理屋、裏では凄腕の暗殺者レイを、孤独を抱えた複雑な存在として熱演。
武田梨奈さん

武田梨奈さん

 武田さんは、10代の時に映画『ハイキック・ガール!』(2009)で映画初主演。最近でもアクションはもちろんのこと、大人気ドラマ『ワカコ酒』のシーズン10が決定するなど、女優として幅広く活躍中です。  ご本人に最新作のこと、近況など、いろいろとお話をうかがいました。

「生きる理由は見つからないけれど、死ぬ理由が見つかった」

ピリオド

©2026「ピリオド」製作委員会

――まず台本を受け取った時、どのような感想を抱かれましたか? 武田梨奈(以下、武田):かなりハードボイルドな作品だなと感じたのですが、実際に現場で撮影していくと、イメージとは正反対の静かな映画だなという印象に変わりました。わたしが演じるレイは普段、島で時計屋を営みながら、裏の顔は殺し屋という一面も持っています。静と動がはっきりしている映画でもあり、そこも魅力的な作品だなと思いました。 ――生と死の哲学的なテーマを扱う側面もあったかと思いますが、ストーリーや世界観に思うことはありましたか? 武田:ほとんどの登場人物が施設の出身で、孤独を抱え、それぞれコンプレックスや人との関りに壁を持っているキャラクターばかりなんです。なので、共感性が高い作品ではないかもしれないけれど、生きる意味など、ふとしたことで考えさせられる作品なのかなと思いました。 わたしが演じるレイのセリフに、「生きる理由は見つからないけれど、死ぬ理由が見つかった」という言葉があります。それがひとつの希望なのか、絶望なのかは分からないけれど、その意味は大きいなと思いました。レイのぐらつきみたいなものが、自分の中にもあるのかもしれないと、この役を通してふと感じることがありました。

大切なものが増えるほど、不安や心配も増えていく

武田梨奈さん――主人公レイの姿に、人間が感じる孤独についても考えますよね。 武田:普段友人や家族など、人と関わることが多い環境にいても、たまに孤独を感じることがあります。人と関わったからこそ感じる孤独があるなと最近は思うんです。たとえば大切なものが増えれば増えるほど、人は不安になったり心配になったりすることもあるじゃないですか。 最近、わたしの愛犬が16歳で亡くなり、新しいわんこを迎えたのですが、またいつかお別れがくるんです。こんなに毎日愛しているのに、いつかお別れがくるくらいなら、最初から飼わなければこんなに寂しいとか、つらい感情にはならないだろうと。そんなことを考えるんです。 なので、レイは周囲との関わりを遮断し、あえて孤独を選択して生きているのかなという解釈に辿り着いたんです。クランクイン前に、ひとりでマニラに行ったんです。拳銃の練習が目的でしたが、ひとりの時間をクランクインまでの間に、しっかり作ろうと決めていました。そこでどれだけ孤独を感じ、孤独とはなにか、自分の中で探し、1か月間、極力ひとりの時間を過ごしました。 ――そして映画を観た方は、クライマックスでいろいろと胸中に去来するものがありますよね。 武田:レイは言葉で自分がどういう人か伝えてないですし、最後のワンカットでレイの決意も言葉では一切表していません。映画を観た方が、あの瞬間を希望か、絶望か、それぞれの感じ取り方で、答えを見出してもらえたらいいなと思います。
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30代になって意識するようになった「自分の限界を超えること」
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