――実は筆者もフォトシルクプラスを受けたことがありますが、初めて照射したときが一番ボロボロ取れました。そのあとはイマイチ…。
寺井先生:初めて照射したときが一番反応がいいんです。溜まっていたメラニンが表面に出るから。2回、3回と回数を重ねると、最初のような反応は出なくなります。
ただ、表面に出なくても、皮膚の中に潜んでいるシミには反応しています。そのため、シミができにくい肌になっていくのです。さらに、真皮のコラーゲンを増生させる作用があるため、ハリを与えて若々しい肌にしていきます。

寺井美佐栄先生
――フォトシルクプラスで赤みを消せるということは、小鼻の赤みや、皮膚にぽつっとできている赤いホクロ(老人性血管腫)にも効くのでしょうか?
寺井先生:それは、フォトシルクよりシナジーというレーザーがいいですね。血管腫とか赤アザなど、血管系の病気の治療に使うものです。当院では症状に合わせたレーザーを使い分けて、治療を行っていきます。
シミかと思ったら別の症状の場合もあるそう。
たとえば、30~40代女性の両頬骨のあたりに広がる薄い茶色のシミっぽいものは、肝斑(かんぱん)と呼ばれます。
⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=561630

肝斑の症例写真(シロノクリニック提供)
寺井先生:肝斑には『メドライトC6』というレーザー治療器を使います。お肌の状態を見極めて、フォトシルクプラスとセットで行う施術をお勧めしていますね。
そこで、筆者も気になっている頬のシミを診察してもらったところ…シミじゃなかった!
寺井先生:これは、少し盛り上がっているので、シミではなくホクロだと思います。
ホクロはくり抜くと傷が残ってしまうので、当院では、ホクロの盛り上がっている表面をレーザーで削ります。次に、別のレーザーで黒色の色素を消していきます。
すると1カ月くらいで、削ったところが盛り上がってくる。
ホクロって、表面だけではなく、中に根っこがあるんです。例えるなら、板に刺さった釘のような感じです。釘の頭の部分を削り取ると、少しずつ下から盛り上がって来ます。それを繰り返し削っていくと、どんどんと根っこが小さくなって、きれいに取れるんです。
1回で取ろうとすると、へこんだり傷が目立ってしまうので、当院では、少し長くかかりますが、複数回に分けて施術しましょう、という方針です。

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なるほど!「シミだ」と思っても原因と治療法はさまざま。素人判断をせず、一度クリニックで見てもらうとよさそうですね。
次回は、30~40代の大敵「たるみ」について伺います。
【寺井美佐栄先生プロフィール】
皮膚科医。東京労災病院、東京女子医科大学などを経て、2013年 シロノクリニック(
http://www.shirono.net/)へ。現在、池袋院院長
<TEXT/和久井香菜子>
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