【AV男優・森林原人の性活コラム 第15回】 経験人数7,500人、発射回数10,000発以上、下は18歳から上は69歳まで、性別の垣根を越えてさまざまなエッチを経験するAV男優・森林原人さんが、性にまつわるあれこれについて語ります。 　あんあんあんあんあんっ！ 　誰に教わることもなく、ほとんどの日本人女性が同じ喘ぎ声を出します。訛りがどれだけあっても、普段の言葉遣いがお嬢様風だろうががらっぱちだろうが、喘ぎ声は一緒です。なぜなのでしょうか？ この問いへの答えは、寒～い女優さんが教えてくれました。 　AV業界にはたまに、反応の薄い“マグロ”な女優さんがいます。喘ぎ声どころか吐息すらも出さず固まっていて、その場にいる者全てを凍りつかせます。その場合、監督からもっと声を出すよう演出が入るのですが、返事はするもののいまいち変わりません。ところが、他の女優さんの映像を見せるとガラッと変わり、いっぱしに喘ぎ声をあげられるようになるんです。 　後で聞いてわかったことなのですが、彼女たちは共通してAVを見たことがなく、人がセックスをする時にどんな反応をするか知らなかったのです。AVや映画などで喘ぎ方を事前に知っているかどうかが、セックスにおける反応を左右することになるようです。 　ここで、「そもそも喘ぎ声って必要なの？」といった質問が飛んできそうですが、答えは当然「YES!!」です。 　厳密には、喘ぎ声を含む肉体的反応が多ければ多いほど、セックスは楽しくなります。「セックスはコミュニケーション」という言い方はセックスが手段になっていてあまり好きではないのですが、相手と意思疎通が取れていることが重要であるというのは間違いないです。 　聾唖（ろうあ／高度難聴）の女性と一度したことがありますが、彼女たちは僕の目を見るだけではなく、口元も見て、どんな言葉を発するのか、吐息は漏れているのかというところにも注目しているようでした。僕は僕で、彼女の発する言葉にならない声と息づかい、目の表情、体の温まり具合や強張りと脱力、膣の濡れと収縮などから、彼女の心の声を拾うよう努めました。すると、マグロ女とのセックスでは得られない、心のつながりを感じることが出来ました。 　相手とちゃんとつながるセックスをするには、相手の反応があった方がよく、それには、自分も相手に伝わるように反応することが重要です。 　これ、男女ともに共通です。