Beauty

「この人、おしゃれ」とプロが思う時、どこを見ているのか

ファッション誌が答えてくれない疑問●連載「ファッション誌が答えてくれない相談」07 by小林直子●

Q.「この人おしゃれだな」と判断するポイントは?

「ファッション業界の人や、ファッションの学校に行っている人たちは、おしゃれかどうか、どこで判断しているのですか?」

A.色を見て判断します

回答:小林直子(ファッション・ブロガー)  ファッション業界と言ってもいろいろあるでしょうから、私はつくる側、そしてファッションの学校に行っていたという立場からお答えします。  スタイルは、色、シルエット、素材の3つの要素からつくられています。そのスタイルがおしゃれかどうか判断するとき、この3つの要素のうちの、まず色を見て私たちは判断します。それは1秒以下の、瞬時になされる判断で、非常に感覚的なものです。  もしスタイル全体の色がちぐはぐであったならば、その時点で、それはおしゃれなスタイルではないと、私たちはみなします。具体的にどういうことかというと、全体のトーンが乱れている、多色で構成されているスタイルであるにもかかわらず、明度と彩度が統一されていないなどです。
アナ・ウィンター

ファッションの鬼、『VOGUE』US版編集長のアナ・ウィンターさん。映画『プラダを着た悪魔』のモデルとされる

 色に問題がなかったら、私たちは次にシルエットに目をやります。例えば、黒一色のダークでトーンが統一されていたとしても、シルエットが今のものではなく、80年代のままだとしたら、それはおしゃれなスタイルとはみなしません。時代遅れだと感じるだけです。  最後に素材をチェックしますが、遠くからではわかりませんし、触ってみることもできないので、素材は判断基準としてはそれほど重要なものにはなりません。  多くの人が、ブランド物のバッグを持ってさえいればおしゃれに見えると勘違いしているようですが、ファッションについてよく知っていれば知っているほど、ブランド物のバッグを持っているかどうかで、そのスタイルがおしゃれであるなどという判断はしません。
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「おしゃれな色使い」になる、たった一つのルールとは
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