結婚を条件に実家を出て同棲を始めました。と同時に、留学したくてお金を貯めていたので、その資金で夜に英語の専門学校へ通い始めました。
そしたらそれが、
めちゃくちゃ楽しくなっちゃったんです。クラスメートたちは、昼間働いたり学校へ行ったりして、夜またさらに勉強しようというポジティブな人たち。
自分がだらしないのは棚に上げて、仕事が終わって帰ってきてテレビばっかり見て本も読まない夫にどんどん不満が膨らみました。小さなことにずっと怒っていたような気がします。
仕事が辛くて続かなくて、専業主婦にでもなれば楽に生活できるかと思ったのに、それが
ぜんぜん楽しくありませんでした。家事もそもそも好きではないらしく、熱心にやる気にならない。学校の友達と遊ぶのが楽しくて、どんどん家に帰らなくなりました。
結局、同棲1年、結婚8カ月で破綻。

そうして、生まれて初めてひとり暮らしを始めたんです。仕事もロクに決まってなかったのに、先に家だけ借りて飛び出しちゃったので、死にものぐるいで働きました。
昼は派遣社員として予備校へ。夜はカラオケボックス。その合間に、ウェブでコラムを書いていました。
それがものすごく楽しかった。
それまで「楽をして生きたい」と思っていたんです。働かないで済むなら働きたくないって。でも実際にひとり暮らしをしてみると、何もかもが楽しくて仕方がありませんでした。
全部自分でものを決めてよくて、自分で稼いで、自分で生活する。
「自立する」ってこんなに楽しいことなのかと思いました。