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「結婚に逃げちゃダメ、でした…」8ケ月で離婚した女性の誤算

結婚に逃げても解決にならない

 後から考えると、離婚の原因は、結婚しちゃったことにあると感じます。  まだ若くて、自分が何者なのかもわからなかった。本当は、絵やマンガを描いて生活したいと思っていたけれど「そういう職業には美大にでも出ないとなれない」と思いこんでいました。だけど、短大卒でやれるのはせいぜい事務職で、仕事も面白くない。  人生を変えようと思って、留学したいと思い、OLしながら銀座でホステスやって貯金をしていました。どんどんお金が貯まっていく通帳を見るのは、とても嬉しかった。 自立 そこに突然彼氏ができて「結婚しよう」と言われても、するべきじゃなかったんです。自分のやりたい仕事を見つけるべきだったし、留学にも行くべきだった。誰になんと言われようと、自分のやりたいことを貫くべきだったんです。そうしたら、誰に迷惑をかけても、大きな失敗をしても、きっと後悔しなかったでしょう。  結婚した相手の方には、とても申し訳ないことをしたと思います。結婚という、他人を巻き込む人生設計を描く前に、自分の人生にきちんと向きあわないといけないんです。結婚に逃げたって、何の解決にもならない。

結婚って、そんなにいいもんじゃないですよ

 仕事にやりがいを感じられなくて、彼に結婚を迫る女子の話を聞くと、「そんな子と絶対結婚しちゃダメだよ」と思います。結婚したって、彼女の人生に対する不満は解消しないだろうからです。  結婚って、そんなにいいもんじゃないですよ。まったく異なる価値観を持って生きている赤の他人が共同生活をするんです。相手に対する敬意や尊重、気遣いがなければ成り立ちません。また戸籍を変えたりなんだり、手続きも面倒くさい。家族や親戚づきあいも面倒くさい。  そういう苦労をしてもなお一緒にいたいと思える人がいて、2人が一緒にいるために結婚という制度が必要ならばすればいい、と、そういうものだと思うんですよ。 <TEXT/和久井香菜子> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 ―シリーズ結婚の誤算【1】―
和久井香菜子
ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表
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