創造への壮絶な葛藤からどんなにひどい癇癪を起こしても、どこかユーモラスで憎めないジャコメッティ。現実のジャコメッティもウィットに富み女性にモテたそう。 　英テレグラフ紙のweb版によると、1959年にジャコメッティは大女優マレーネ・ディートリヒからパリのカフェに呼ばれことをきっかけに、何度かデートをしたようです。二人が交わした手紙はサザビーズのオークションで約2,830万円で落札されたのだとか！（1ドル＝113円換算） 　ジャコメッティの彫刻作品『歩く男（L’homme qui marche I）』は2010年のサザビーズが開催したオークションで1億430万ドル（約119億円）で落札されたぐらい、現代美術に偉大な軌跡を残しました。20世紀で最も成功した芸術家ともいえる彼が、ただただ一心不乱に自分の理想を追求する姿に心を打たれる映画、『ジャコメッティ 最後の肖像』。仕事や人生に迷いが生じた時におすすめな一本です。 『ジャコメッティ 最後の肖像』 2018年1月5日（金）より、TOHOシネマズ シャンテ ほか全国ロードショー 配給：キノフィルムズ （C）Final Portrait Commissioning Limited 2016 【参考】 Giacometti’s studio: 5 things you didn’t know – The Telegraph Sculptor’s immobile muse helped him see inner – The Japan Times ジャコメッティ作品など高額落札、総額で過去最高 米サザビーズ – AFPBB NEWS 『ジャコメッティの肖像』（ジェイムズ・ロード著 関口浩訳／みすず書房）　 ＜TEXT／此花さくや＞ ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】