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海外旅行でのサギに要注意 「オウムと記念撮影」はよくある手口?

 楽しいハズの海外旅行。けれど慣れないと失敗も多いものです。
飛行機

写真はイメージです(以下同じ)

 旅を振り返って「恥ずかしくて穴があったら、入りたい」と、赤面する由紀子さん(仮名・30歳・地方局アナウンサー)。  26歳の時に同僚とタイ旅行に出かけた際、騙されまくったエピソードを話してくれました。一体何が起こったのでしょう。

タイで川遊びしていると、オウムを肩に乗せられて…

タイ・チャオプラヤ川 由紀子さんは当時を振り返って、次のように語ります。 「タイに到着した途端に、南国の陽気な風にあたったせいか、解放された気分になりました。ホテルで友達とくつろいでから、チャオプラヤー川に行くと、川辺にいた太ったタイ人が私の肩に勝手にオウムを乗せたのです」  最初はとまどった由紀子さんでしたが、次第にオウムが可愛らしくなったそうです。女友達もオウムに触ったりして、二人でキャッキャッと騒いでいると、オウムを乗せたタイ人が、「タイではアフロヘアにすると幸運が訪れる」と川岸に停泊している小さな船に誘導し、そこでアフロスタイルにされてから、写真を撮られたそう。  あっという間の出来事に、由紀子さんは抵抗することもできずに、撮影終了。アフロヘア代を払おうとしたら「日本人大好きだからお金はいらない」と言われて、親切なタイ人にじーんとなったそうです。連絡先を訪ねてきたので、ホテルの名前と自分の名前を伝えてしまった由紀子さん。悲劇はそれから起こったのです。

オウムを乗せた写真集に1万円請求

アフロヘアの写真集 翌日の夕方、ショッピングからホテルに戻ってきた由紀子さんに、昨日のタイ人が訪ねてきました。そしてなんと、アフロヘアスタイルにオウムを乗せた昨日の由紀子さんの写真を、写真集に作成して持ってきたのです。 「びっくりしましたが、写真集を見て、舞い上がりました。写真集の私は、まるで女王様でした」  写真集の代金として1万円を要求された由紀子さんは、快く支払ったそうです。 「でも部屋に戻ってから、別行動をとっていた女友達に一部始終を伝えると、『ダマされたのよ』と同情されて……ショックでした」 (ちなみに、今回調べてみたところ、アフロヘアはともかく「オウム詐欺」はハワイのワイキキなどでも有名な手口のようです。複数の人が、オウムを肩に乗せて記念撮影され、その場でお金を請求されたとネットで書いていました)  続けてさらにショックなことが起こったと由紀子さん。

接触事故でトラブルに

タイ「一緒に行っていた女友達の彼氏が二日後に合流して、田舎の方にある島に行って、ジェットスキーを楽しんでいたんです。  すると、島のおじいさんが所有する老朽化した小舟をかすってしまって。破損したとか、そんなことはなく、ただかすっただけです。それなのにおじいさんが弁償しろと騒ぎだしたんです」  おじいさんの大声を聞いた村のタイ人の男性たち10人ぐらいに、私と友達と彼氏の三人がぐるりと囲まれてしまったそうです。 「『弁償しろ!』と村人が怒鳴りました。友達が果敢にも『かすっただけで、壊れたわけじゃないでしょう。警察に行きましょう』と言うと、彼らはタイ語で『このやろう』と拳をにぎって、恫喝(どうかつ)してきます。  女友達の彼氏は、必死に彼女をかばい、『暴力はやめてくれ』と財布ごと彼らに渡したのです」  女友達も由紀子さんも、有り金全部を要求され応じたところ、老人は周囲にも金を分けてから、海の方へ行ってしまったそうです。グルになった彼らに騙された。気づいた時は、とっぷりと日が暮れていたそうです。  タイ旅行の教訓から由紀子さんは「相手の好意をそのまま受け取らないほうがいい」としながら、「私も小娘でした」と猛反省。「トラブルに巻き込まれたときの対処法を、出国前に調べておくべきでした」  全く、その通りですね。 ―シリーズ 旅行のヒサンな話 vol.13― <TEXT/夏目かをる イラスト/やましたともこ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
夏目かをる
コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪
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