キャリアウーマンの水元香織さん(仮名/44歳)は、妻と死別した男性と7年前に結婚。当時小学5年生と4年生の男の子がいました。取材に応じてくれたのは、香織さんの悩みを聞いていた友人女性です。

「子供たちもすぐ香織になついて、最初の3年ぐらいはすごくうまくいっていたんです。ところが、次男が中学に入って声変わりした頃から、だんだん衝突するようになって…。
中学男子ですから、エロいことに興味を持ったり、反抗的になったり、って普通じゃないですか。でも香織は男兄弟がいない上にマジメすぎて、いちいちが『許せない!』と言うんです」
たとえば「夜7時までに帰る」と言った次男が、友達と遊んじゃって8時に帰ったぐらいで「約束を破った!」と香織さんが激怒し、次男はプイッと部屋に入ってしまう…。
さらに香織さんが仕事を辞めてから、ますます険悪になったそう。今まで仕事にかけてきたパワーが全部家庭に向いて、エアコンの温度から子供のスマホ利用時間まで、きっちり管理しないと気が済まない。子供はそれがウザくて口もきかない、という悪循環です。
「次男と話したら、『僕のこと部下だと思ってるんだよ』とボヤいていました。
その頃から、香織は『やっぱり血の繋がりがないからダメなんだ…』と悩み始めたんです。でも私から見たら、それは違う。だって以前は仲良しだったし、長男とはうまくいってるんだから。それに、実子だってうまくいかない母親を何人も知ってるよ、って香織には言ったんですが…」
結局、香織さんは昨年、離婚してしまったそうです。
「義理の子だってこと自体が問題じゃなくて、
何かのきっかけで“血のつながりのせい”にしてしまうことが難しさだと思います。別の女友達は、実子と養子を育てていますが、覚悟の上で養子を迎えたので全然問題ないみたいですよ」

ドラマの亜希子とみゆきがそうであったように、血のつながらないふたりが“親子”になるには、それぞれの愛し方をみつけることが大切なのかもしれません。
<文/千葉こころ>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】千葉こころ
自由とビールとMr.Childrenをこよなく愛するアラフィフライター&編集者。
人生後半戦も夢だけは大きく徒然滑走中