事実婚と法律婚、どっちを選ぶ?突然のプロポーズで真剣に調べた結果…
●子どもの名字や親権
子どもが生まれたとき親権はどちらにするのか(※)、名字はどうするのか。はたまた入籍をするのか。この辺の話は、子を授かる前に決めておいた方が良いとされます。また不妊治療を受ける際も、事実婚の場合は合意書などの提出が必要になるなど、ハードルが高くなることがあります。
※子どもが生まれた場合、子どもは非嫡出子(ひちゃくしゅつし=法律上の結婚をしていない男女の子ども)となります。母親は子を出産しているので親子関係は認められますが、父親は「認知」を行わなければ親子関係は認められません。
●税制面の優遇が受けられない
配偶者控除などの税制面の優遇は、当然受けられません。また先の話ですが、事実婚の場合相続権がありません。遺言書を書けば相続は可能ですが、税金面での不利益は免れません。
●入院や急な病は立ち会えない?
事実婚のイメージとして、万が一のとき家族として対応させてもらえないという噂をよく聞きます。この件に関しては、委託契約を結んでおくことで回避できるそうです。
こうしてみると、若い共働きカップルがただ事実婚をする分には、何ら問題はなさそうです。ただ家族が増えたり、年をとって老後や死を意識したとき、事実婚という制度はかなり足枷(あしかせ)になりそうです。
最近では事実婚をするときに、契約書などで事前の取り決め事項を明確にしている人も多いのだとか。若干かったるいと思うものの、名字を変えて面倒くささを背負うか、契約書など事前の準備で面倒を背負い込むかの違いな気もします。
結婚制度って当たり前に受け取っていましたが、こうして制度自体を“検討”すると、なかなか奥が深いものです。
仏くんにはまだプレゼンするレベルにありませんが、『ただ一緒にいる』という選択をしたいだけなのに、こんなに複雑で考えなければならないのかと思うと、やっぱり一人って気楽だなーという、よくない発想も起きてしまうのでした。
<文・イラスト/おおしまりえ>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

若い2人は関係ない話ばかりでも…

おおしまりえ
コラムニスト・恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。X:@utena0518
1
2