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30代が妊娠する前に受けておくべき5つの検査│医師に聞く

3. 風疹抗体/妊娠20週頃までの女性が、風疹に感染すると…

風疹抗体検査は不妊治療開始前になるべく早く受けましょう「不妊治療を始めてから検査を受けて、抗体が低いことが判明する方もいます。そうすると、風疹ワクチンは生ワクチンなので、打った後は2ヶ月間避妊しなければならないため、その間、不妊治療ができません。この間、気持ちが焦ってしまう方もいらっしゃるので、不妊治療開始前に早めにチェックをしておいたほうがいいでしょう。  近年、関東地方の30~50代男性を中心にはやっているというニュースもありました。風疹は、患者の咳やくしゃみ、唾液の飛沫に含まれる風疹ウィルスで感染します。感染しても症状が出ない不顕性感染が15%程度あります。  万一、妊娠20週頃までの女性が感染すると、赤ちゃんが難聴、心疾患、白内障などの障害を持って生まれる先天性風疹症候群にかかることがあるので、妊活前・中の人は必ず風疹抗体検査を受けて免疫確認をすることが大切です。  繰り返しになりますが、生ワクチンのため、接種後、2か月は避妊が必要です。また、妊婦さんはワクチンを受けることができません。妊婦さんは、妊婦健診初期血液検査で抗体が十分でなければ、人ごみを避ける、同居の家族、職場の同僚で未接種、未罹患の人はただちにワクチン接種をするといった対策が必要になります」

4. クラミジア検査/男女一緒の治療が鉄則

クラミジアは男女一緒に治療することが鉄則国内で一番多い性感染症がクラミジアです。最近では女性感染者が増えているのではないかといわれ、妊婦健診でも5%程度にクラミジア保有者がいます。自覚症状のない感染者がかなりいるのではないかといわれている病気です。  性交渉により感染しますが、若い女性の感染が多いので注意が必要です。なぜなら、女性では感染しても自覚症状がなく、将来的な不妊につながってしまうことがあるためです。一方、男性では排尿痛や尿道不快感、かゆみといった症状が出ることも多いです。  クラミジア検査では、子宮頸管内分泌物の採取と血液検査によるクラミジア抗体を調べることができます。クラミジア感染症は無症状のことも多く、放置しておくと卵管の癒着や閉塞が起き、不妊や異所性妊娠の原因になることがあるので、早期発見、早期治療が原則です。また、再感染の予防がとても大切です。  感染がわかった場合は、男女一緒に治療することが鉄則。ブライダルチェックなどは自分の体の状態を知る意味で、結婚時の女性に限らず男性も検査を受けるべきでしょう」
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甲状腺機能異常で流産の可能性も
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